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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

災害復旧工事での2つ注意点

      2015/05/30

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今年(平成26年)の8月は、非常に雨の多い月でした。

気象庁で1ヶ月の降水量を確認してみると、大阪では前年度に比べ約3.5倍、大きな被害のあった京都府福知山市は、昨年の約5.8倍、広島でも約2.8倍もの降水量となったようです。

(参考:期間合計降水量一覧表

これだけとんでもない量の雨が降ると、家屋の浸水もありますが、土石流や土砂崩れの被害があります。復旧作業は、急ピッチで進んでいるものの、中には復旧に何年もかかるものあります。

私の近辺でも大雨被害があり、家屋のみならず、道路、河川、上下水道などインフラにもダメージがありました。そのため会社は、災害復旧に向けた作業を担っております。

災害復旧は、緊急性を要するため、通常の工事と異なります。
通常の工事であれば、ある程度の時間をかけ計画を立案します。しかし復旧作業では、即着手、完成が求められます。そのため十分な計画や調査、調整する時間がありません。

山崩れで道路が寸断している、または路肩が崩壊していたならば、車両が通行できるようにする。
水道、電気、ガス、下水などを使えるようにする。
道路や家屋に溜まった土砂を運び出す。
すべて日常生活を取り戻すためにも、猶予がありませんね。

これらのインフラ復旧は、早ければ即日、遅くとも2~3週間のうちには、仮であってもとにかく使用できる状態にしてなければなりません。本復旧は、改めて設計し、工事を行うようになります。

緊急の復旧作業の裏側には、このような事情があるわけですが、同時に災害復旧作業特有の問題点もあります。

私の会社では、今月安全大会、安全教育訓練では災害復旧工事あたっての2つの注意点を重点事項としました。

 1)二次災害が予想される時は、避難を優先する

 2)第三者事故を起こさない


1)について。
大雨災害の後は、しばらく雨が続きます。広島でも救助作業が雨で中断になっています。また地盤が緩んでいるので、少しの雨でも土砂崩れが起こり、二次災害の恐れがあります。
復旧作業は急がなければなりません。しかし作業を優先させるあまり、自分たちが災害にあうのは避けねばなりません。

そのため、作業に先立って避難先を確認するようにします。雨が降ってきたら情報収集する。
もし大雨が予測されたり、避難勧告などが発令されれば、避難するようにしました。

また自社以外で作業を行っている人とも情報を共有し、迅速な避難をするようにしました。

2)について。
平時の工事であれば、工事箇所は囲って、関係者以外の立入を禁止する措置をとります。しかし復旧現場ではそうもいきません。
被害が集中している場所では、道路復旧、水道復旧、ガス管復旧などの工事が同時に行うという状況もありえます。さらに災害復旧のボランティアの作業しているので、人が入り乱れて作業したりします。

ボランティアの方の活動範囲と、復旧工事の活動範囲とは区別がありますが、それでも多少の接触は避けられません。
スコップで泥を掻きだしている側で、大型トラックが走り、ショベルカーが土砂を積んでいる。そのような光景も見られます。

土木建設工事に不慣れな人も入り乱れる作業現場。
作業員以外の第三者の事故にも十分注意を払わなければなりません。

そのために、誘導員や監視員を配置すし、周囲の作業員と作業範囲や内容を共有するようにしました。

以上2点を、重点項目として、災害復旧作業にあたっていきます。


最後にボランティアの方に参加される方もいらっしゃるでしょうが、事故に巻き込まれないように、お願いがあります。

まず、不用意に工事をしている箇所に近づかないでください。
特にショベルカーなどの機械や掘削している穴などは近づかないでください。
穴を掘っていれば、中を見たくなるかもしれませんが、特に面白いものありませんので、どうかご遠慮ください。

次に道路を歩く時は、横に広がらないようにしてください。土で路側帯が隠れていたり、歩道が土砂で埋まっているので、車道を歩くこともあるでしょう。しかしトラックも頻繁に行き交う道路ですので、交通事故には十分注意して下さい。

しばらくは、復旧作業は続くと思います。
どうか作業にあたられる方は、事故なく安全に作業を行っていただければと思います。

いち早く無事に復旧されることを祈ります。

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