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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

安全な荷役運搬機械作業のためのガイドライン

      2015/05/30

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荷役運搬機械や荷役運搬作業は、建設業や製造業ほどではないものの、少なくはありません。

安衛則などで、規定し、減少しているとはいえ、事故が絶えることはありません。

荷役作業での事故を減少させるため、昭和50年に荷役や運搬機械の安全対策についてのガイドラインが通知されました。

今回は、このガイドラインをまとめてみたいと思います。

しかしながら、安衛則で荷役運搬機械、荷役作業についての条文とは、ほぼ同じです。

この通知は、労働基準監督署長による通知であり、基発というものです。

昭50年4月10日 基発第218号
荷役、運搬機械の安全対策について

最近における労働災害は、全体として減少の傾向をたどっているが、
その中においてコンベヤ、フォークリフト、ショベルローダ、
移動式クレーン、ダンプトラックその他の荷役運搬機械
(以下「荷役・運搬機械」という)によるものは、
依然として減少をみていない状況にある。このような
現状にかんがみ、これら荷役・運搬機械を使用する作業に
おける安全確保については、この際総合的な対策を推進する必要がある。

ついては、荷役・運搬機械を構内で使用する事業場に対する
監督指導にあたっては、法令に定めるもののほか、当面下記の
事項に留意のうえ、これらの機械による労働災害の防止に万全を
期せられたい。

             記

第1 共通事項

1)作業指揮系統の確立

荷役・運搬機械を使用する作業は、従事労働者が他の作業の
労働者と混在した状態で行われるものが 多く、その混在作業による
災害発生の危険性が高い。このため、荷役・運搬機械による
各種の作業を統括的に管理する作業責任者を指名し、作業相互間の
連絡調整その他必要な指揮を行わせるとともに、荷役・運搬機械を
使用する作業の系統ごとに、作業指揮者を定め、その者に作業の
安全を確保させること。

2)荷役・運搬機械の点検整備

荷役・運搬機械については、次に掲げるところにより、自主点検を
励行させ、異常状態の早期発見と後記第2の個別事項の構造要件の
整備に努めさせること。

 (1)後記第2の個別事項の点検事項について自主点検基準を定め、
  これにより作業開始前及び定期に点検を行わせること。
  この場合、点検は、十分な能力を有する者を指名し、
  その者に行わせること。

 (2)自主点検の結果、異常を認めた場合は、直ちに、補修
  又は一時使用中止等の必要な措置を講じさせること。

 (3)定期自主点検についての結果及び補修措置の状況については、
  これを記録させ、3年間程度保存させること。

3)安全作業の確保

荷役・運搬機械を使用する作業における災害は、作業実施計画の不備、
作業方法の不良、運転者の未 熟等によることが少なくないことに
かんがみ、次の措置を講じさせ、安全作業を確保させること。

 (1)作業実施計画及び作業標準の作成と周知徹底

  イ 荷役・運搬機械の設置又は使用をする場所の広さ、地形、
    地盤等の状態、運行経路、構内制限速度、制限荷重等のほか、
    作業者の配置、他の機械設備の設置、使用状態等と関連する
    安全上の留意事項等を配慮した作業実施計画を作成させ、
    これを作業指揮者及び関係労働者に周知させること。

  ロ 荷役・運搬機械を使用する作業ごとに作業標準を作成させ、
    その内容を関係労働者に周知徹底させること。

(2)過負荷の禁止及び主たる用途以外の使用制限

イ 荷役・運搬機械の構造上等から定められている能力を超えて
    荷をかけて、当該機械を使用させないこと。

ロ 荷役・運搬機械ごとに定められている主たる用途以外の
    用途に使用させないこと。
    ただし、作業指揮者の直接指揮のもとで使用され、
    かつ、関係労働者の安全が確保される場合は、この限りでない。

(3)構内制限速度の遵守

自走式の荷役・運搬機械を使用する作業を行うときは、
  構内制限速度を定め、これを遵守させること。

(4)転回、転落の防止

自走式の荷役・運搬機械を使用する作業を行うときは、
  機体の転倒又は労働者若しくは荷の転落による危険を
  防止するため、作業場所及び運行経路について、
  路肩の崩壊、地盤の不同沈下及び軟弱化の防止、必要な幅員の
  保持、誘導者の配慮等の措置を講じさせること。

 (5)乗車席以外への乗車禁止

自走式の荷役・運搬機械を使用する作業を行うときは、
  走行中及び作業中に乗車席以外の場所に労働者を乗車させないこと。
  ただし、転落を防止するための措置を講じた場合は、
  この限りではないこと。

(6)荷崩れの防止等

自走式の荷役・運搬機械に荷を積載する場合には、
  荷崩れの防止の措置を講じさせるとともに、運転の妨げと
  ならないように積載させること。

(7)危険箇所への立入禁止

  走行中若しくは作業中の荷役・運搬機械又はそれらの荷に
  接触することにより危険が生ずるおそれがある箇所に労働者を
  立ち入らせないこと。
  ただし、誘導者を配置し、その者に荷役・運搬機械を
  誘導させるときは、この限りでないこと。

(8)逸走の防止

自走式の荷役・運搬機械の運転者が、運転位置を離れる場合は、
  その原動機を止め、始動用のキーを抜き、かつ、ブレーキを
  かける等逸走を防止するための措置を講じさせること。
  この場合、ショベルローダ等にあっては、作業装置を
  地上におろさせること。

(9)保護具の着用
 
関係労働者に、保護帽、安全靴等の保護具を着用させること。

第2 個別事項

1)コンベヤ

(1)構造要件

イ 傾斜コンベヤ又は垂直コンベヤには、停電、電圧降下等に
    より荷若しくは搬器が逸走し、又は逆送することを防止する
    ための安全装置を設けさせること。

ロ 連続した一団のコンベヤには、連続したロープ式
    非常停止スイッチを設けさせ、又は要所ごとに
    非常停止スイッチを設けさせること。

ハ 運転の開始及び停止を関係労働者に予告できる
    警報装置を設けさせること。

ニ 作業場又は通路上に設けてあるコンベヤには、荷の落下に
    よる危険を防止するため、覆い、囲い等の設備を設けさせること。

ホ コンベヤの上方を横断する通路には、高さ90cm以上の
    手すりと中さんを有する踏切橋を設けさせること。

(2)点検事項

イ 作業開始前に、次の事項について点検を行わせること。

(イ) 起動・停止装置の機能
(ロ) プーリー、ギヤ、ベルト等動力伝導装置の機能
(ハ) 接触又は接近による危険を防止するための覆い又は囲いの異常の有無

ロ 1月を超えない期間ごとに1回、定期に、次の事項について
    点検を行わせること。

(イ) 傾斜コンベヤ又は垂直コンベヤの安全装置の異常の有無
(ロ) 非常停止スイッチの異常の有無
(ハ) イに掲げるものの異常の有無

2)フォークリフト

(1)構造要件

  運転者が座って運転する方式のフォークリフトの運転席には、
  手すりその他墜落による労働者の危険を防止するための
  設備を設けさせること。

(2)作業方法
イ コンテナ等の大型の荷を運搬する場合等で、運転者の視野が
    妨げられるときは、後進運転をさせること。
    この場合、誘導者の配置等の措置を講じさせること。

ロ 傾斜面の下り走行をする場合は、エンジンブレーキを
    利用する等により、制限速度を超えないようにして
    運転させること。

ハ 走行中、急旋回をさせないこと。

ニ 荷を積載して走行するときは、必ずマストを
    後傾させること。

ホ 荷を積載して、こう配が急な傾斜面を走行するときは、
    登り走行は前進で、下り走行は後進で行なわせること。

3)前輪駆動方式のショベルローダその他これに類する機械

(1)構造要件
イ 前照燈及び後退燈を備えさせること。
    ただし、作業を安全に行うため必要な照度が保持
    されている場所において使用するものについては、
    この限りでないこと。

ロ 方向指示器を備えさせること。

ハ 後写鏡を備えさせること。

ニ 速度計を備えさせること。
    ただし、最高速度10km/hのものについて、
    この限りでないこと。

ホ 荷の落下により運転者に危険を及ぼすおそれの
    あるものには、フオークリフトのヘッドガードに
準じた堅固なヘッドガードを備えさせること。

ヘ ブーム、アーム等で、運転者席の側方を上下し、
    又はリーチするものは、運転者がこれらのブーム、
    アーム等にはさまれることを防止するため、
    運転者席をキャブ型にし、運転者席の周りを金網
 で囲う等の措置を講じさせること。

ト 運転者席は、リフトレバーが身体に接触するおそれのある
    側から昇降できない構造とさせること。
 ただし、リフトレバーが中立の位置にインターロックされ、
    ブーム、アーム等が不意に降下しない構造のものについては、
    この限りでないこと。

(2)点検事項

イ 作業開始前に、次の事項について点検を行わせること。

(イ) 制動装置及びクラッチの機能
(ロ) 作業装置及び油圧装置の機能
(ハ) 車輪の異常の有無
(ニ) 前照燈、後照燈、方向指示器及び後写鏡の機能

ロ 1月を超えない期間ごとに1回、定期に、次の事項に
    ついて点検を行わせること。

(イ) 制動装置、クラッチ、かじ取装置及び作業装置の異常の有無
(ロ) 作業装置及び油圧装置(安全弁を含む。)の異常の有無
(ハ) ヘッドガードの異常の有無

(3)作業方法

イ ブーム、アーム等を上げ、その下で修理、点検等の作業を
    行うときは、ブーム、アーム等が不意に降下することが
    ないように安全支柱、安全ブロック等を使用させること。

ロ バケット、フオーク等又はこれらにより支持されている
    荷の下に労働者を立ち入らせないこと。

(4)その他
荷役機械の運転は、フオークリフト運転技能講習修了者等荷役機械の
   運転に必要な技能を有する者に行わせること。

4)移動式クレーン

(1)構造要件

イ かじ取装置及び走行装置は、安全な走行を確保
    できるものとさせること。

ロ 走行を制動し、及び停止の状態を保持するため、
    有効な制動装置を備えさせること。

ハ 運転者席は、振動等により運転者が安易に転落しない
    構造のものとさせること。

ニ 運転者席は、運転に必要な視野があり、かつ、
    その前面に使用するガラスは、透明でひずみがない
    安全ガラスとさせること。

ホ 前照燈を備えさせること。
    ただし、作業を安全に行うため、必要な照度が保持されている
    場所において使用する移動式クレーンについては、
    この限りでないこと。

ヘ 方向支持器を備えさせること。

ト 警報装置を備えさせること。

チ 尾燈、制動燈及び後退燈を備えさせること。

リ 後写鏡及び当該移動式クレーンの直前にある障害物を
    確認できる鏡を備えさせること。

ヌ 速度計を備えさせること。

(2)点検事項

イ 作業開始前に、次の事項について点検を行わせること。

(イ) かじ取装置の機能
(ロ) 制動装置の機能
(ハ) 走行装置の機能
(ニ) 方向支持器の機能
(ホ) 警報装置の機能
(ヘ) 前照燈、尾燈、制動燈及び後退燈の機能

ロ 1月を超えない期間ごとに1回、定期にイの(イ)~(ヘ)に
    掲げるものの異常の有無について点検を行わせること。

(3)作業方法

イ 傾斜地又は軟弱な地盤の場所では、十分な広さ及び強度を
    有する敷板を用いて水平な状態にして、移動式クレーンを
    使用させること。この場合、アウトリガを備えているものに
    あっては、アウトリガを確実にセットして使用させること。

ロ 2台の移動式クレーンを使用して共づりをすることは、
    禁止させること。
    ただし、止むを得ずこれを行う必要がある場合で、作業指揮者の
    直接指揮のもとに行わせるときは、この限りでない。

ハ 横引き、斜めづりはさせないこと。

ニ 旋回は、低速で行わせること。

ホ 強風のときは、作業を中止すること。

ヘ 荷をつって走行することは、原則として禁止させること。

ト ジブを伸ばした状態での走行は、旋回装置等を確実に
    ロックした後、低速で行わせること。

チ 荷役作業中又は駐車中は、必ず駐車用ブレーキを
    かけさせること。

リ 走行中は、急激にハンドルをきる等乱暴な運転をさせないこと。

5)ダンプトラック及び普通トラック

(1)構造要件

イ かじ取装置及び走行装置は、安全な走行を確保できるものと
    させること。

ロ 走行を制限し、及び停止の状態を保持するため、
    有効な制動装置を備えさせること。

ハ 乗者席は、動揺、衝撃等により乗車している者が容易に
    転落しない構造のものとさせること。

ニ 運転者席は、運転に必要な視野があり、かつ、前面に
    使用するガラスは透明でひずみのない安全ガラスとさせること。

ホ タイヤは、亀裂、コード層の露出等著しい損傷のないもの
    とさせること。

ヘ 最大積載荷重を表示させること。

ト 方向支持器を備えさせること。

チ 警報装置を備えさせること。

リ 前照燈及び尾燈を備えさせること。

ヌ 後写鏡及び当該トラックの直前にある障害物を確認できる
    鏡を備えさせること。

ル 速度計を備えさせること。

(2)点検事項

イ 作業開始前に、次の事項について点検を行わせること。

(イ) かじ取装置の機能
(ロ) 制動装置の機能
(ハ) タイヤの異常の有無
(ニ) 方向支持器の機能
(ホ) 警報装置の機能
(ヘ) 前照燈及び尾燈の機能

ロ 1月を超えない期間ごとに1回、定期にイの(イ)~(ヘ)に
    掲げるものの異常の有無について点検を行わせること。

(3)その他

イ 普通トラックで大型のもののとびら又は側板の開閉を行うに
    あたって腰痛、打撲等の災害が発生している事例にかんがみ、
    作業標準を整備し、これに基づいて当該作業を行わせること。

ロ 運転は、構内を運行する場合であっても、道路交通法に基づく
    免許を有する者に行わせること。

6)プラットホームトラック等

(1) 構造要件

イ 走行を制動し、及び停止の状態を保持させるため有効な
    制動装置を備えさせること。

ロ 警報装置を備えさせること。

ハ 他の車両を連結し、けん引する方式のものは、
    確実な機能を有する連結装置を備えさせること。

ニ 前照燈及び後照燈を備えさせること。
    ただし、作業を安全に行うため必要な照度が保持されている
    場所において使用するプラットホームトラック等については、
    この限りでないこと。

(2)点検事項

イ 作業開始前に、次の事項について点検を行わせること。

(イ) かじ取装置の機能
(ロ) 制動装置の機能
(ハ) 車輪の異常の有無
(ニ) 連結装置の機能
(ホ) 警報装置の機能
(ヘ) 前照燈及び後照燈の機能

ロ 1月を超えない期間ごとに1回、定期に次の事項について
    点検を行わせること。

(イ) かじ取装置の異常の有無
(ロ) 制動装置及びクラッチの異常の有無
(ハ) 連結装置の異常の有無

第3 その他の留意事項

1)リース業者から荷役・運搬機械の貸与を受けた場合で、その操作を
 リース業者の労働者に行わせるときは、移動式クレーン以外のもので
 あっても、労働安全衛生規則第667条に準じた措置を講ずるよう
 指導すること。

2)構造要件に係る改善指導にあたっては、でき得る限り速やかに
 措置させることが望ましいが、作業の実態等に応じて必要のある場合は、
 計画をたて段階的に改善させること。

3)災害の発生状況、監督指導の結果等に基づき、必要に応じ、業種別、
 地域別等に荷役・運搬機械の安全対策について集団指導を行うこと。


まずは、荷役作業に共通する内容がまとめられています。
その後、個別の機械の注意点がまとめられています。

最初は、作業共通に関してです。

荷役運搬機械の作業では、作業指揮者を指名し、指揮させるとあります。
共通事項では、まず作業指揮者を定め、指揮系統を明確にし、作業相互の連絡調整を行うようにとしています。

荷役作業は、必要に応じて、荷物を運ぶことが多く、それぞれの作業者は、全体を把握できていません。
そのため、予想していないのにフォークリフトが突入してきて、事故になるということも少なくありません。
また高所に荷物を積み上げる場合、1人で作業していると、無茶なこともやっても、咎められることはありません。

誰かが全体を把握する必要があるのです。
そのための作業指揮者の配置です。

ただフォークリフトで運ぶだけなのに、作業指揮者というと、大げさな感じもします。
しかし、全体を把握し、個々の作業員の動きを見て、調整するためにも、指揮者が仕切るのはたいせつなのことだといえます。

逆に言うと、誰も全体を見ていない状態だからこそ、事故が多かったのかもしれません。

荷役運搬機械については、定期自主点検を行わなければなりません。
1年以内に1回行うものと、1ヶ月以内に行うものがあります。
また、作業前にも点検を行う必要があります。

点検結果は、きちんと記録し、3年間は保管します。

点検の中でも、フォークリフトと不整地運搬車は、特別になります。
どちらも、特定自主検査として、有資格者による検査が必要になります。


整備会社等に委託することが多いですが、必ず有資格者に検査してもらいましょう。

フォークリフトは1年ごとですが、不整地運搬車は2年ごとになり、一緒のサイクルではありませんので、混同しないようしましょう。

安全に作業を行うにあたっては、作業方法の注意が必要です。

まずは、作業計画、手順を定め、それに従って作業させることです。

ただ荷物を運ぶだけなのに、作業計画など大げさなと思ってしまいます。
作業指揮者の指名と同じですね。

しかし、機械の走行ルート、一度に運ぶ量、荷降ろしの仕方、荷物の積み上げ方など、何も決めていないと、個々人の判断によります。
個々人の判断は、常に安全側に働くとは限りません。
むしろ、危険でも効率的な方法をとりがちです。
また、経験が少ないと、何をどうしたらいいのか判断することもできません。

作業手順の標準化は、安全作業を行う上で、重要な事なのです。

次に荷役運搬機械を使うにあたって、無理な使い方、特に制限荷重を越えて載せるということはしてはいけません。
道路での運搬では、過積載は取り締まられますが、これは道路に限らず、避けなければならないのです。

フォークリフト等で、重すぎる荷物を持つと、最悪倒れます。
フォークリフトの転倒は、運転手も周りの作業者も危険にさらします。

決められた重量までしか、載せない、運ばないことは、機械使用において大切なことです。

重量と同じく、制限速度も定めなければなりません。

工場内や倉庫内、敷地内では、限られた狭い範囲になります。
機械だけでなく、人も行き交っています。
こんな場所で、路上と同じようなスピードを出すと、交通事故の危険性は高くなります。

重い荷物を載せて、スピードを出すと、カーブでは曲がりきれず転倒したりします。
また急停止すると、荷物が放り出されたりします。
何もいいことがありません。

時速10キロ以上のスピードが出る機械では、制限速度を定め、これを必ず守らなければなりません。

荷物の運搬は、屋内に限りません。
不整地運搬車は屋外、土の上を走ります。

時にはぬかるんでいたり、法面の近くを走ったりもあります。
そのような場合、路肩近くを走っていて、法面から転落したり、同じルートばかり走って、一部だけ深く掘れ、その深みに足をとられて、転倒したりする危険もあります。

走行ルートなどは、作業計画で定め、転倒の危険がないようにしなければなりません。

荷役運搬機械は、運転席以外に乗ってはいけません。
フォークリフトのフォークの上に人を乗せて、走ったりしてはいけないのです。
転落防止措置をとれば、例外として乗ってもよいとされますが、十分に注意しなければなりません。

貨物自動車などの荷台は、アオリがなければ乗ってはいけません。
運転席以外の乗車は、元々想定されていないので、なるべく乗らないほうがいいですね。

荷物の運搬中に、積み荷が崩れてしまうと、危険ですね。
運転手自身も危険ですが、周りで作業している人にとっても危険です。

崩れそうな積み方をしないのは当然ですが、必要に応じてロープで固定するなどして、崩れないようにしなければなりません。

周囲にいる作業者は、荷が崩れる危険がある場所に、立ち入らないようにします。
荷物が崩れてくることも、接触することも防ぐために、立入禁止措置は大切です。

機械の運転席から離れる時は、逸走、つまり勝手に動き出すのを防ぐ必要があります。
そのために、ブレーキを掛け、キーも抜きましょう。
またフォークローダーなどであれば、バケットを上げたままではなく、一番下にして、最も安定した状態にしておくことが大切です。

荷役作業を行うにあたっては、保護帽などを着用させましょう。
高所で作業する場合は、安全帯も着用させます。

以上が共通事項です。

ガイドラインは、この後は個別の機械についての措置を定めています。

こららについては、安衛則で各機械の条文に含まれているものがほとんどです。

移動式クレーンは、クレーン則でまとめられている内容と重複しています。

6)のプラットホームトラックは聞きなれませんが、これは構内運搬車のことですね。

個別の内容を再度まとめていくと、長くなるので、割愛します。
それらは個々の記事とあわせてご覧ください。

このガイドラインが通知されたのは、昭和50年です。
もう40年近く前のものですが、当時から荷役運搬機械などの事故は問題になっていました。

このガイドラインや安衛則の改定などにより、事故は減ってきましたが、依然として発生しています。

中でも荷物の積み下ろし作業時の、墜落事故は多く、交通事故よりも件数は上です。

またフォークリフトによる事故も、少なくありません。
走行時の接触、転倒、荷物の転落など。
考えうる限りの、また考えも及ばないようなものも含め、ありとあらゆる事故が発生しています。

フォークリフトは、工場や倉庫に限らず、非常に幅広く使われています。
使う母数が多ければ、事故件数も多くなるのです。

自動車運転の延長で、誰でも使えそうですが、実は注意しなければならないことがたくさんあります。
油断していると、たやすく事故になるのです。

今一度、荷物を運ぶという何気ない作業の危険性を見なおすことも大切です。

命も一緒に運んでいるのだなどと、大げさに言うのは、こっ恥ずかしいですが、荷物をただ運ぶのではなく、安全に運ぶことが、荷役作業の最たる使命なのではないでしょうか。

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