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作業主任者の業務 その1

      2017/05/04

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現場作業の中で、特に危険で人体に有害な物を扱うものは、十分な注意を払う必要が有るため、作業主任者を選任しなくてはなりません。

作業主任者を選任しなくてはならない業務について等は、こちらです。
現場労災の防止者 「作業主任者」

今回は、作業主任者の業務内容をまとめたいと思います。

作業主任者の業務内容は、安衛則または個別の規則に規定されています。
特殊なものを扱うため、業務内容も異なるのですが、共通点はあります。

1. 労働者を事故や健康被害から守る
2. 災害の予防する


この2点は全ての作業主任者が共通して行わなければなりません。
作業主任者に求められているものは、高い専門技術と作業中の安全確保なのだとです。

それでは、個別の内容を見ていきます。
順番は、安衛令第6条の1号から順とします。


○1号 高圧室工事

【高気圧作業安全衛生規則】

第3章 業務管理

第1節 作業主任者等

(作業主任者)
第10条 事業者は、令第6条第1号 の高圧室内作業については、
高圧室内作業主任者免許を受けた者のうちから、
作業室ごとに、高圧室内作業主任者を
選任しなければならない。
2  事業者は、高圧室内作業主任者に、次の事項を
  行わせなければならない。
  1 )作業の方法を決定し、高圧室内作業者を直接指揮すること。

  2)炭酸ガス及び有害ガス(一酸化炭素、メタンガス、
   硫化水素その他炭酸ガス以外のガスであって、爆発、
   火災その他の危険又は健康障害を生ずるおそれのあるもの
   をいう。以下同じ。)の濃度を測定するための測定器具を
   点検すること。

  3)高圧室内作業者を作業室に入室させ、又は作業室から
   退室させるときに、当該高圧室内作業者の人数を
   点検すること。

  4)作業室への送気の調節を行うためのバルブ又はコックを
   操作する業務に従事する者と連絡して、作業室内の圧力を
   適正な状態に保つこと。
  5 )気閘室への送気又は気閘室からの排気の調節を行うための
   バルブ又はコックを操作する業務に従事する者と連絡して、
   高圧室内作業者に対する加圧又は減圧が第14条又は第18条の
   規定に適合して行われるように措置すること。

  6 )作業室及び気閘室において高圧室内作業者が健康に異常を
   生じたときは、必要な措置を講ずること。

高圧室工事とは、日常生活で送る大気圧よりも、高い圧力下で行う工事のことです。
主に地下トンネルや海面下での橋脚工事など、作業場周囲に水がある環境で行われます。
作業場内を外気より高い圧力をかけることで、作業場内に水が入ってこないにするなどの目的行います。

高い圧力下での作業のため、人体への影響もあります。
圧力を受ける感覚は、ダイビングをされる方でしたら、水深10mなどの感じというとイメージがつくでしょうか?

このような環境のため、作業にあたって、減圧室や送気・排気の設備等も必要になりますし、作業に従事する労働者も作業ごとに特別講習を受講しなければなりません。

さて、高圧室工事での作業主任者の業務は、第2項に挙げられています。

1)作業方法を決定して、労働者を直接指揮する。
2)ガス測定の器具の点検を行う。
3)労働者の入退室にあたって、人数をチェックする。
4)圧力を適切に保つ。
5)圧力の加圧、減圧を適正に行う。
6)労働者の体調に異変があれば、必要な措置をとる。


圧力室の管理と労働者の体調管理が主な業務ですね。

さて、作業についてですが、重要な事は「直接」指揮をとることです。
現場での安全管理を行う人なので、必ず現場にいなくてはいけません。
原則として、作業を行っている場合に、他の現場にも行って不在というのはダメです。

何かトラブルがあった場合にも、適切に対応できるように現場を守らなければならないのです。
高圧室工事に限らず、作業主任者は直接指揮することが、必要なのです。


○2号 ガス溶接作業


溶接とは、金属を接続する作業です。 特別教育が必要なものとして、アーク溶接作業、つまり電気を用いた溶接があります。 アーク溶接は、作業主任者は不要です。

溶接の方法としては、アセチレンやプロパンなどのガスを用いるものがあります。
様々なガスを用いて溶接作業を行うにあたって、作業主任者が必要になります。

【安衛則】

(ガス溶接作業主任者の選任)
第314条
事業者は、令第6条第2号 の作業については、ガス溶接作業主任者免許を
有する者のうちから、ガス溶接作業主任者を選任しなければならない。
(ガス溶接作業主任者の職務)
第315条
第315条  事業者は、アセチレン溶接装置を用いて金属の溶接、
溶断又は加熱の作業を行なうときは、ガス溶接作業主任者に、
次の事項を行なわせなければならない。

  1)作業の方法を決定し、作業を指揮すること。

  2)アセチレン溶接装置の取扱いに従事する労働者に
   次の事項を行なわせること。

   イ 使用中の発生器に、火花を発するおそれのある
     工具を使用し、又は衝撃を与えないこと。

   ロ アセチレン溶接装置のガス漏れを点検するときは、
     石けん水を使用する等安全な方法によること。

   ハ 発生器の気鐘の上にみだりに物を置かないこと。

   ニ 発生器室の出入口の戸を開放しておかないこと。

   ホ 移動式のアセチレン溶接装置の発生器に
     カーバイドを詰め替えるときは、屋外の安全な
     場所で行なうこと。

   ヘ カーバイド罐を開封するときは、衝撃その他
     火花を発するおそれのある行為をしないこと。

  3 )当該作業を開始するときは、アセチレン溶接装置を
   点検し、かつ、発生器内に空気とアセチレンの
   混合ガスが存在するときは、これを排除すること。

  4 )安全器は、作業中、その水位を容易に確かめることが
   できる箇所に置き、かつ、1日1回以上これを点検すること。

  5 )アセチレン溶接装置内の水の凍結を防ぐために、
   保温し、又は加温するときは、温水又は蒸気を
   使用する等安全な方法によること。

  6)発生器の使用を休止するときは、その水室の水位を
   水と残留カーバイドが接触しない状態に保つこと。

  7 )発生器の修繕、加工、運搬若しくは格納をしようと
   するとき、又はその使用を継続して休止しようとするときは、
   アセチレン及びカーバイドを完全に除去すること。

  8 )カーバイドのかすは、ガスによる危険がなくなるまで
   かすだめに入れる等安全に処置すること。

  9 )当該作業に従事する労働者の保護眼鏡及び
   保護手袋の使用状況を監視すること。

  10)ガス溶接作業主任者免許証を携帯すること。
第316条
事業者は、ガス集合溶接装置を用いて金属の溶接、溶断又は
加熱の作業を行なうときは、ガス溶接作業主任者に
次の事項を行なわせなければならない。

  1)作業の方法を決定し、作業を指揮すること。

  2)ガス集合装置の取扱いに従事する労働者に
   次の事項を行なわせること。

   イ 取り付けるガスの容器の口金及び配管の
     取付け口に付着している油類、じんあい等を
     除去すること。

   ロ ガスの容器の取替えを行なったときは、当該容器の
     口金及び配管の取付け口の部分のガス漏れを点検し、
     かつ、配管内の当該ガスと空気との混合ガスを
     排除すること。

   ハ ガス漏れを点検するときは、石けん水を使用する等
     安全な方法によること。

   ニ バルブ又はコツクの開閉を静かに行なうこと。

  3 )ガスの容器の取替えの作業に立ち合うこと。

  4 )当該作業を開始するときは、ホース、吹管、
   ホースバンド等の器具を点検し、損傷、摩耗等により
   ガス又は酸素が漏えいするおそれがあると認めたときは、
   補修し、又は取り替えること。

  5 )安全器は、作業中、その機能を容易に確かめることが
    できる箇所に置き、かつ、1日1回以上これを
    点検すること。

  6)当該作業に従事する労働者の保護眼鏡及び保護手袋の
    使用状況を監視すること。

  7 )ガス溶接作業主任者免許証を携帯すること。

第315条と第316条は、一見すると同じ内容に思えます。
異なっている点は、アセチレンかその他のガスがというところです。
アセチレンは、400℃で自然発火し、わずかな衝撃でも爆発することがあるほど、取扱に細心の注意が必要なものです。
そのため、別途で条文を分けているようです。

業務内容をまとめると次のとおりです。

アセチレンガス溶接(第314条)

1)作業方法を決定して、労働者を指揮する。
2)労働者に指示して、ガス漏れの点検などをさせる。
3)装置を点検して、混合空気があれば排除する。
4)安全器の水位を1日1回以上は点検する。
5)適切に凍結予防措置をとる。
6)発生器を休止させるときには適切な措置をとる。
7)発生器の修繕、加工、運搬などを行う場合は、
 アセチレンガスとカーバイドの処理を適切に行う。
8)カーバイドのかすの処理を適切に行う。
9)作業中の保護具の使用状況を監視する。
10)免許を携帯する。

その他ガス溶接(第315条)

1)作業方法を決定して、労働者を指揮する。
2)労働者に指示して、ガス漏れの点検などをさせる。
3)ガス容器の取替に立ち会う。
4)作業前に、ホース等の破損、外れ状態を確認する。
5)安全器を1日1回以上は確認する。
6)作業中の保護具の使用状況を監視する。
7)免許を携帯する。

アセチレン取扱の業務には、残留カーバイドというものの処理も業務に含まれています。

指揮については、直接とは明記されていませんが、一歩間違えれば、大爆発を起こしかねない物を扱うのですから、不測の事態にも備えて現場にいる必要はありますね。


○3号林業架線作業

林業での架線作業というものは、切り出した原木を集め、運び出すために、ワイヤーで吊上げて運ぶ装置を設置する作業のことです。

文字で説明よりも、写真で見てもらうほうが分かりやすいかもしれません。

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一定以上の装置の組立、解体、運転の指揮をとるのが林業架線作業主任者です。
(一定:出力7.5KW以上、長さ350m以上、吊上げ荷重200kg以上)

(林業架線作業主任者の選任)
第151条の126
事業者は、令第6条第3号の作業については、
林業架線作業主任者免許を受けた者のうちから、 林業架線作業主任者を選任しなければならない。
(林業架線作業主任者の職務)
第151条の127
事業者は、林業架線作業主任者に、次の事項を
行わせなければならない。

1)作業の方法及び労働者の配置を決定し、
 作業を直接指揮すること。
2)材料の欠点の有無並びに器具及び工具の
 機能を点検し、不良品を取り除くこと。

3)作業中、安全帯等及び保護帽の使用状況を
  監視すること。


周りに木が生えているなか、数百キロから数トンの木材を吊上げて運ぶのですから、一歩間違えれば落下するおそれがあります。また落下して転がり落ちた原木に労働者が押しつぶされる危険を伴う作業です。

架線装置の運転には、機械集材装置運転者の特別教育を受講しなければなりません。

作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法、労働者の配置を決定し、労働者を直接指揮する。
2)材料、器具の点検、不良品を取り除く。
3)作業中の保護具の使用状況を監視する。


安全で、労働者の危害が及ばないように作業を指揮するのが最大の業務ですね。
また事前に器具を点検し、事故を予防し、労働者が安全帯を外したり、ヘルメットを脱いだりして作業することを防止しなくてはいけません。

労働者の中には、暑さでヘルメットを脱いだり、邪魔だといって安全帯を外したりする人が、見受けられます。 「こんなのなくとも、ワシは怪我せん!」とか言われるのですが、昨日まで怪我をしなかったことは、今日怪我をしない根拠にはなりません。

ほとんどの死傷者は、昨日まで大きな事故がなかったということを忘れてはいけません。
労働者に保護具着用を徹底させる。他の作業主任者の業務内容にも規定されていますが、強い指導が必要なところですね。


○4号ボイラー取り扱い
小型ボイラーの取り扱いには、ボイラー技士免許を持った人から、作業主任者を選任しなければいけません。
しかも、ボイラーの伝熱面積に応じて、必要とされる免許が異なります。

熱を用いる工場等ではボイラーは必須だと思いますので、各伝熱面積等に応じた免許所有のボイラー技士が作業を指揮されていると思います。

【ボイラー及び圧力容器安全規則】

(ボイラー取扱作業主任者の選任)
第24条
事業者は、令第6条第4号の作業については、次の各号に
掲げる作業の区分に応じ、当該各号に掲げる者のうちから、
ボイラー取扱作業主任者を選任しなければならない。

1)取り扱うボイラーの伝熱面積の合計が500平方メートル以上の
場合(貫流ボイラーのみを取り扱う場合を除く。)における
当該ボイラーの取扱いの作業 特級ボイラー技士免許を受けた者
(以下「特級ボイラー技士」という。)

2)取り扱うボイラーの伝熱面積の合計が
25平方メートル以上500平方メートル未満の場合
(貫流ボイラーのみを取り扱う場合において、
その伝熱面積の合計が500平方メートル以上の
ときを含む。)における当該ボイラーの取扱いの作業
特級ボイラー技士又は1級ボイラー技士免許を受けた者
(以下「1級ボイラー技士」という。)

3)取り扱うボイラーの伝熱面積の合計が
25平方メートル未満の場合における当該ボイラーの
取扱いの作業 特級ボイラー技士、1級ボイラー技士
又は2級ボイラー技士免許を受けた者
(以下「2級ボイラー技士」という。)

4)令第20条第5号 イからニまでに掲げる
ボイラーのみを取り扱う場合における
当該ボイラーの取扱いの作業 特級ボイラー技士、
1級ボイラー技士、2級ボイラー技士
又はボイラー取扱技能講習を修了した者

2  前項第1号から第3号までの伝熱面積の合計は、
  次に定めるところにより算定するものとする。

  1)貫流ボイラーについては、その伝熱面積に
   10分の1を乗じて得た値を当該貫流ボイラーの
   伝熱面積とすること。

  2)火気以外の高温ガスを加熱に利用する
   ボイラーについては、その伝熱面積に
   2分の1を乗じて得た値を当該ボイラーの
   伝熱面積とすること。

  3)令第20条第5号 イからニまでに掲げる
   ボイラーについては、その伝熱面積を
   算入しないこと。

  4)ボイラーに圧力、温度、水位又は燃焼の
   状態に係る異常があった場合に当該ボイラーを
   安全に停止させることができる機能その他の
   機能を有する自動制御装置であって
   厚生労働大臣の定めるものを備えたボイラーに
   ついては、当該ボイラー(当該ボイラーのうち、
   最大の伝熱面積を有するボイラーを除く。)の
   伝熱面積を算入しないことができること。
(ボイラー取扱作業主任者の職務)
第25条
事業者は、ボイラー取扱作業主任者に 次の事項を行なわせなければならない。   1)圧力、水位及び燃焼状態を監視すること。

  2)急激な負荷の変動を与えないように努めること。

  3)最高使用圧力をこえて圧力を上昇させないこと。

  4)安全弁の機能の保持に努めること。

  5)1日に1回以上水面測定装置の機能を点検すること。

  6)適宜、吹出しを行ない、ボイラー水の濃縮を防ぐこと。

  7)給水装置の機能の保持に努めること。

  8)低水位燃焼しゃ断装置、火炎検出装置その他の
   自動制御装置を点検し、及び調整すること。

  9)ボイラーについて異状を認めたときは、
   直ちに必要な措置を講じること。

  10)排出されるばい煙の測定濃度及びボイラー取扱い中に
   おける異常の有無を記録すること。


ボイラー技士の免許区分をまとめると、次のとおりです。
伝熱面積 25m^2メートル未満 → 2級ボイラー技士
伝熱面積 25m^2以上500m^2未満 → 1級ボイラー技士
伝熱面積 500m^2以上 → 特級ボイラー技士


ただし、貫流ボイラーの伝熱面積は10分の1、火気以外の熱を用いるボイラーの伝熱面積は2分1として計算する。

この他、ボイラー則では、面積や装置のサイズ等で細かく規定がありますが、大雑把にいうとこんな区分です。

業務内容は、伝熱面積関係なく同じです。

1)圧力、水位、燃焼状態を監視する。
2)急激な負荷を与えない。
3)最高使用圧力を超えさせない。
4)安全弁の保持。
5)1日1回以上水面測定装置の機能を点検する。
6)ボイラー水の濃縮を防ぐ。
7)給水装置の保持。
8)各機能を点検、調整する。
9)異常時には、必要な措置をとる。
10)ばい煙の濃度測定、その他異常の有無を記録する。


作業を直接指揮するというのではなく、ボイラーの稼動状態を監視し、適宜必要な措置をとることが業務のです。
どちらかというと、技士としての業務を求められているようです。

しかし、ボイラーが稼働しなくなると工場全体に影響があるわけですし、万が一爆発などがあれば、大変な被害を出してしまいます。
工場の要、スペシャリストとしての能力をはたしていくのが、ボイラー作業主任者ですね。


○第5号エックス線作業
エックス線は、いわゆるレントゲンのことです。
レントゲンというのはエックス線の発見者の名前にちなんでいて、エックス線撮影のことをレントゲンしましょうとか言うわけです。

レントゲンで分かると思いますが、エックス線は放射線の一種です。
病院などで人体を透過して、骨や臓器の状態を診察するために用いるのは馴染みがありますが、作業主任者が必要とするのは、医療以外で使用する場合です。

どんな時に使用するのか?

人体も透過するのですから、建築物や金属なども透過するのです。
そのため、鉄骨の溶接状態の確認など、非破壊検査に使われることが多いです。

【電離放射線障害防止規則】

(エックス線作業主任者の選任)
第46条
事業者は、令第6条第5号 に掲げる作業については、
エックス線作業主任者免許を受けた者のうちから、
管理区域ごとに、エックス線作業主任者を
選任しなければならない。
(エックス線作業主任者の職務)
第47条
事業者は、エックス線作業主任者に次の事項を
行わせなければならない。

  1)第3条第1項又は第18条第4項の標識がこれらの規定に
   適合して設けられるように措置すること。

  2)第10条第1項の照射筒若しくはしぼり又は第11条の
  ろ過板が適切に使用されるように措置すること。

  3)第12条各号若しくは第13条各号に掲げる措置
  又は第18条の2に規定する措置を講ずること。

  4)前2号に掲げるもののほか、放射線業務従事者の
  受ける線量ができるだけ少なくなるように照射条件等を
  調整すること。

  5)第17条第1項の措置がその規定に適合して
  講じられているかどうかについて点検すること。

  6)照射開始前及び照射中、第18条第1項の場所に
  労働者が立ち入っていないことを確認すること。

  7)第8条第3項の放射線測定器が同項の規定に適合して
  装着されているかどうかについて点検すること。
(エックス線作業主任者免許)
第48条
エックス線作業主任者免許は、エックス線作業主任者免許試験に
合格した者のほか次の者に対し、都道府県労働局長が
与えるものとする。

  1)診療放射線技師法 第3条第1項 の免許を受けた者

  2)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に
   関する法律第41条第1項 の原子炉主任技術者免状の
   交付を受けた者

  3)放射性同位元素等による放射線障害の防止に
   関する法律第35条第1項 の第1種放射線取扱主任者免状の
   交付を受けた者


エックス線等透過写真撮影者は特別教育を受講する必要があります。

作業主任者の業務を記した条文は、別号に準じることが多いため、この条文だけでは分かりづらいのですが、簡単に業務内容をまとめます。

1)管理区域、立入禁止区域の標識を適切に設置する。
2)エックス線照射用の照射筒、しぼりを適切に使用されるようにする。
3)エックス線照射の際に、労働者の身体が入らないようにする。
4)エックス線の影響が少なくなるよう、照射条件を調整する。
5)器具の点検を行う。
6)照射前、照射中に労働者が立ち入らないようにする。
7)放射線測定器が適切に装着されているか確認する。


放射線による被ばくを防ぐこと。これが作業主任者が最も留意しなくてはならないことです。

ちなみに第48条は、エックス線作業主任者の免許は、他の放射線関係の免許があれば、免除されるということをまとめたものです。


○第5号の2 ガンマ線作業

ガンマ線もエックス線同様に、放射線です。
こちらも非破壊検査に用いられるとともに、医薬品や医療廃棄物、食品などのガンマ線滅菌でも用いられます。

【電離放射線障害防止規則】

(ガンマ線透過写真撮影作業主任者の選任)
第52条の2
事業者は、令第6条第5号の2 に掲げる作業については、
ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許を受けた者のうちから、
管理区域ごとに、ガンマ線透過写真撮影作業主任者を
選任しなければならない。
(ガンマ線透過写真撮影作業主任者の職務)
第52条の3
事業者は、ガンマ線透過写真撮影作業主任者に
次の事項を行わせなければならない。

  1)第3条第1項又は第18条第4項の標識がこれらの
   規定に適合して設けられるように措置すること。

  2)作業の開始前に、放射線源送出し装置
   又は放射線源の位置を調整する遠隔操作装置の
   機能の点検を行うこと。
  
  3)伝送管の移動が第18条の4第1号の規定に
   適合して行われているかどうか及び放射線源の
   取出しが第18条の3の規定に適合して
   行われているかどうかについて確認すること。

  4)照射開始前及び照射中に、第18条第1項の場所に
   労働者が立ち入っていないことを確認すること。

  5)第17条第1項の措置が同項の規定に適合して
   講じられているかどうか及び第8条第3項の
   放射線測定器が同項の規定に適合して
   装着されているかどうかについて点検すること。

  6)第18条の2の措置を講ずること。
  
  7)第18条の4第2号の措置を講ずること。

  8)前2号に掲げるもののほか、放射線業務従事者の
   受ける線量ができるだけ少なくなるように
   照射条件等を調整すること。

  9)作業中、放射線測定器を用いて放射線源の位置、
   遮へいの状況等について点検すること。

  10)第19条第1項の点検をすること。

  11)第42条第1項第4号に掲げる事故が発生した場合、
    同条に定める措置を講じ、かつ、当該事故が
    発生した旨を事業者に報告すること。

  12)第42条第1項第4号に掲げる事故が発生した
   場合において、放射線源を線源容器その他の容器に
   収納する作業を行うときは、第8条の10の措置を講じ、
   かつ、鉗子等を使用させることにより当該作業に
   従事する労働者と放射線源との間に適当な距離を
   設けること。
(ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許)
第52条の4
ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許は、
ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許試験に
合格した者のほか、次の者に対し、都道府県労働局長が
与えるものとする。

  1)診療放射線技師法第3条第1項 の免許を受けた者

  2)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に
   関する法律第41条第1項 の原子炉主任技術者免状の
   交付を受けた者

  3)放射性同位元素等による放射線障害の防止に
   関する法律第35条第1項 の第1種放射線取扱主任者免状
   又は第2種放射線取扱主任者免状の交付を受けた者


ガンマ線等透過写真撮影者も特別教育を受講する必要があります。

作業主任者の業務を記した条文は、別号に準じることが多いため、この条文だけでは分かりづらいのですが、簡単に業務内容をまとめます。
エックス線作業主任者と共通している点が多いですね。

1)管理区域、立入禁止区域の標識を適切に設置する。
2)作業の開始前に、各装置の点検を行う。
3)伝送管の移送や、放射線源の移動が規格に適合しているか確認する。
4)ガンマ線照射用の照射筒、しぼりを適切に使用されるようにする。
5)放射線測定器が適切に装着されているか確認する。
6)放射線照射の際に、労働者の身体が入らないようにする。
7)利用線錐の放射角が当該装置が必要な角度を超えないようにする。
 利用線錐以外のガンマ線の空気カーマ率をできるだけ小さくするための
 コリメーター等を用いる。 
8)ガンマ線の影響が少なくなるよう、照射条件を調整する。
9)放射線源の位置、遮へいの状況等について点検する。
10)機器を移動させて使用したときは、使用後直ちに及び、
  その日の作業の終了後当該機器を格納する際に紛失、漏れなどを点検する。
11)事故が起こった際には、事業者に報告する。
12)事故が起こった際には、必要な隔離措置等をとる。


エックス線の使用よりも、慎重な取り扱いを求められているのがわかります。

エックス線の取り扱いと同様、放射線による被ばくを防ぐこと。これが作業主任者が最も留意しなくてはならないことです。


○第6号 木材加工用機械

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工場で、木材を加工する機械を5台以上(動送材車式帯のこ盤等が含まれていれば3台以上)を使用する場合は、木材加工用機械作業主任者を選任しなくてはいけません。

たくさんの機械を使用するには、広いスペースが必要です。
そうなると、工場の責任者やライン長だけでは目が届かなくなるため、現場で指揮する人が必要になります。

木材加工用ですので、木材を切断したり、削ったりと刃物を用います。
その分手を切ったりする危険性が高いからこそ、注意が必要です。

【安衛則】

(木材加工用機械作業主任者の選任)
第129条
事業者は、令第6条第6号 の作業については、
木材加工用機械作業主任者技能講習を修了した者の
うちから、木材加工用機械作業主任者を
選任しなければならない。
(木材加工用機械作業主任者の職務)
第130条
事業者は、木材加工用機械作業主任者に、
次の事項を行なわせなければならない。

  1)木材加工用機械を取り扱う作業を
   直接指揮すること。

  2)木材加工用機械及びその安全装置を
   点検すること。

  3)木材加工用機械及びその安全装置に
   異常を認めたときは、直ちに必要な
   措置をとること。

  4)作業中、治具、工具等の使用状況を
   監視すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)労働者を直接指揮する。
2)安全装置の点検を行う。
3)安全装置に異常があれば、直ちに必要な措置をとる。
4)作業中に正しく工具等を使っているか監視する。


現場で、作業状況の確認と労働者の安全を確保することが主な業務です。
特に安全装置が故障していると、即事故につながりかねません。
労働者は、安全装置が働いていることを前提にして、作業しています。危険箇所に近づいたら警報などが出ることが前提です。
普段の作業中であれば、適切な判断もできるので事故も起こらないでしょうが、疲労してきた時だと、判断力も鈍ってしまいます。
そんな時に、安全装置が働いていないと、気づかず危険箇所に突入としてしまうこともありえます。

事故の予防のためにも、作業主任者が行う点検は重要な役割を果たします。


○第7号プレス機械

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プレス機械は、金属などを機械で高い圧力をかけて、整形するものです。
金型製作など、非常に多岐にわたって使われています。

プレス機械を5台以上使用する場合は、プレス機械作業主任者を選任しなくてはいけません。
これは木材加工機械と同様に、現場で直接作業指揮を取り、安全な作業を行うためです。

【安衛則】

(プレス機械作業主任者の選任)
第133条
事業者は、令第6条第7号 の作業については、
プレス機械作業主任者技能講習を修了した者のうちから、
プレス機械作業主任者を選任しなければならない。
(プレス機械作業主任者の職務)
第134条
事業者は、プレス機械作業主任者に、
次の事項を行なわせなければならない。

  1)プレス機械及びその安全装置を
   点検すること。

  2)プレス機械及びその安全装置に異常を
   認めたときは、直ちに必要な措置をとること。

  3)プレス機械及びその安全装置に切替え
   キースイッチを設けたときは、当該キーを
   保管すること。

  4)金型の取付け、取りはずし及び調整の
   作業を直接指揮すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)安全装置の点検を行う。
2)安全装置に異常があれば、直ちに必要な措置をとる。
3)キーの保管を行う。
4)金型の取付、取り外し、調整作業の際、労働者を直接指揮する。


木材加工機械作業主任者と似通っている所もありますが、若干違います。

安全装置の点検は、労働者の事故を防ぐためにも重要です。

またキーの保管は、勝手に動かして、事故が起こらないのようにするためです。
機械が5台以上の場合は、作業主任者が保管しますが、1台、2台の場合はキーは管理しなくてもよいかというとそうではありません。
事業者がキーの保管者を指名して、適切に保管させなければなりません。

金型の取り外し作業には、プレス金型取替作業者という特別教育を受講しなくてはいけません。
作業主任者は、この作業を直接指揮する必要があります。


プレス金型は非常に重いので、危険であるととともに、1mmのズレでも製品に支障が出るということもあるので、特に慎重に取り扱うのですね。


○第8号 乾燥設備

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乾燥設備は、火やその他の熱源を用いて、物を乾燥させるためのものです。
何の説明にもなっていませんが、文字通りです。

乾燥させるので、非常に高い熱エネルギーを備えています。
そのため熱が漏れたりすると、労働者は大やけど等の事故になるので、一定の内容量や種類ごとの燃料によって、作業主任者を選任しなくてはいけません。

【安衛則】

(乾燥設備作業主任者の選任)
第297条
(乾燥設備作業主任者の選任)事業者は、
令第6条第8号の作業については、
乾燥設備作業主任者技能講習を修了した者の
うちから、乾燥設備作業主任者を
選任しなければならない。
(乾燥設備作業主任者の職務)
第298条
事業者は、乾燥設備作業主任者に
次の事項を行なわせなければならない。

  1)乾燥設備をはじめて使用するとき、
   又は乾燥方法若しくは乾燥物の種類を
   変えたときは、労働者にあらかじめ当該作業の
   方法を周知させ、かつ、当該作業を直接指揮すること。

  2)乾燥設備及びその附属設備について不備な箇所を
   認めたときは、直ちに必要な措置をとること。

  3)乾燥設備の内部における温度、換気の状態
   及び乾燥物の状態について随時点検し、異常を
   認めたときは、直ちに必要な措置をとること。

  4)乾燥設備がある場所を常に整理整とんし、
   及びその場所にみだりに可燃性の物を置かないこと。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)乾燥設備を初めて使う、方法種類が変わった時は、
 労働者に方法を周知して、直接指揮する。
2)設備に異常があれば、直ちに必要な措置をとる。
3)温度や換気に注意し、異常があれば直ちに必要な措置をとる。
4)周辺に可燃物を置かない。


爆発、外部への燃焼を防ぐことが一番の役割です。
直接指揮するのは、乾燥設備の使用開始時ですが、その後は設備に異常がないかを確認していきます。
一度稼働し始めると、稼働し続けになる設備なだけに、常時運転状態を確認しなくてはいけないんですね。



○第8号の2 コンクリート破砕器

コンクリート破砕器は土木工事で、建物の基礎などのコンクリート構造物を火薬を用いて壊すための器具です。
火薬をプラスチック製容器に充填した構造で、同じ火薬(爆薬)を用いた発破に比べて、騒音、振動、飛石などが少なく安全性が高いので、市街地などでも使用します。

コンクリート構造物を破壊するには、ブレーカーという重機を用いたりしますが、とてつもない騒音と振動が起こります。とはいえ、ダイナマイトのような爆薬で発破作業を行うわけにもいきません。

コンクリート破砕器は、比較的環境に配慮していますが、とはいえ火薬を用いるので、取り扱いには慎重さが求められます。
安全な作業を行うために、作業主任者が必要となります。

【安衛則】

(コンクリート破砕器作業主任者の選任)
第321条の3
事業者は、令第6条第8号の2 の作業については、
コンクリート破砕器作業主任者技能講習を修了した者の
うちから、コンクリート破砕器作業主任者を
選任しなければならない。
(コンクリート破砕器作業主任者の職務)
第321条の4
事業者は、コンクリート破砕器作業主任者に
次の事項を行わせなければならない。

  1)作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

  2)作業に従事する労働者に対し、退避の場所
   及び経路を指示すること。

  3)点火前に危険区域内から労働者が退避したことを
   確認すること。

  4)点火者を定めること。

  5)点火の合図をすること。

  6)不発の装薬又は残薬の有無について
   点検すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)労働者に対し、退避の場所や経路を示す。
3)点火前に労働者が避難したことを確認する。
4)点火者を定める。
5)点火の合図を定める。
6)不発、残薬の点検を行う。


ブレーカー等の重機は振動、騒音が大きいと書きましたが、近年では環境に配慮した仕様になってきています。
そのため市街地でも機械でコンクリートを取り壊すのが一般的になってきています。

そのため、コンクリート破砕器は役目を終えつつあります。

時代とともに作業方法も進化します。
新しく、安全な工法が開発され、普及していきます。
コンクリート破砕器を用いた作業は、その時代の流れに呑まれていく作業のかもしれません。


○第9号 地山の掘削作業

地山は「じやま」と読みます。「ちざん」ではありません。
土木関係者なら、この読み方はバッチリです。
なぜこんなことを書くかというと、私は最近まで読み間違っていたからです。

地山の掘削作業は、ショベルカー等を用いて、土を掘る作業のことです。
2m以上深く掘る場合、作業主任者が必要になります。

なおショベルカーというのが分かりやすいかと思って使用していますが、私の周辺ではバックホーという名称をよく使います。その他にもドラグショベル、ユンボなどとも言いますね。多少違いはあれども、基本的な形は同様なので、イメージしやすいショベルカーを用いています。

土を2m以上掘ると、穴には土壁ができます。
この土壁はポロポロと崩れやすく、崩壊する危険性があります。また穴の中に労働者が転落したら、怪我をすることもあります。

そのため、次に紹介する土止め支保工とともに、掘削作業の指揮をとる必要があります。
【安衛則】

(地山の掘削作業主任者の選任)
第359条
事業者は、令第6条第9号 の作業については、
地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習を
修了した者のうちから、地山の掘削作業主任者を
選任しなければならない。
(地山の掘削作業主任者の職務)
第360条
事業者は、地山の掘削作業主任者に、
次の事項を行なわせなければならない。

1)作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

2)器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと。

3)安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)器具や工具を点検し、不良品を取り除く。
3)保護具の使用状況を監視する。


作業方法を直接指揮し、労働者が安全に作業することに務める必要があります。

穴を掘るは土木工事の最も基本的なことです。
ほぼすべての工事で、掘削作業は行われます。
慣れているからといって、事故がないわけではありません。
2mもの高所から転落すると、捻挫や骨折などの怪我につながります。

基本的なことだからこそ、地山の掘削作業主任者は気を引き締めて、指揮することが求められます。


○第10号 土止め支保工

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土止め支保工は、掘削作業とセットであるといってもよいでしょう。 
掘削作業であれば、2m以上と制限がありましたが、土止め支保工には高さ制限はありません。支保工を行う場合には、必ず選任しなくてはいけません。

土止め支保工とは、掘削した土壁が崩れ落ちないように、支える壁を作ることです。
周りの壁を支えることによって、掘削した穴の中で、労働者が作業することができるようになります。

土木に馴染みのない方でも、災害で土砂崩れなどを目にすると、土が押し寄せるエネルギーや怖さというものもイメージできるのではないでしょうか。

程度の差はあれども、掘削穴内での作業をする労働者は、その危険性と隣合わせなのです。
土止め支保工作業主任者は、そういった危険から守るために重要な役割を果たすのです。

【安衛則】

(土止め支保工作業主任者の選任)
第374条
事業者は、令第6条第10号 の作業については、
地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習を
修了した者のうちから、土止め支保工作業主任者を
選任しなければならない。
(土止め支保工作業主任者の職務)
第375条
事業者は、土止め支保工作業主任者に、
次の事項を行なわせなければならない。

  1)作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

  2)材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検し、
   不良品を取り除くこと。

  3)安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)器具や工具を点検し、不良品を取り除く。
3)保護具の使用状況を監視する。


地山の掘削作業主任者と同じ業務です。
そのため、地山の掘削作業主任者と土止め支保工作業主任者の資格はセットになっています。

穴を掘ったら、土止めするのはセットだからです。

穴を掘る作業は、土木では基本なので、これらの技能講習を受けた方もたくさんいらっしゃると思います。
日常的に行う作業であっても、事故は起こります。

適切な土止めを行っておらず、また強度不足の土止めを行ってしまい、土壁が倒壊し、労働者が生き埋めになったという事故も少なくありません。

穴の中で作業している人の顔を思い描き、今一度の土止め状態を確認、点検することで、救える命があります。


○第10号の2 ずい道等の掘削等作業
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ずい道とは、トンネルのことです。
山にトンネルを通す作業のことです。水平に掘削していくので、地山の掘削とは、全く異なる危険をある作業であるというのはイメージできると思います。
いつ天井が崩落するかわからない状況ですからね。

トンネル内の掘削、ずり(掘削した土砂)積み、トンネル内の支保工の組立て、ロックボルトの取付など、トンネル内の土木作業全般に渡り、重要な役割を果たします。

【安衛則】

(ずい道等の掘削等作業主任者の選任)
第383条の2
事業者は、令第6条第10号の2 の作業については、
ずい道等の掘削等作業主任者技能講習を修了した者の
うちから、ずい道等の掘削等作業主任者を
選任しなければならない。

 

(ずい道等の掘削等作業主任者の職務)
第383条の3
事業者は、ずい道等の掘削等作業主任者に、
次の事項を行わせなければならない。

  1)作業の方法及び労働者の配置を決定し、
   作業を直接指揮すること。

  2)器具、工具、安全帯等及び保護帽の機能を
   点検し、不良品を取り除くこと。

  3)安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)器具や工具を点検し、不良品を取り除く。
3)保護具の使用状況を監視する。

業務内容は、地山の掘削等と同様ですが、作業そのものが異なりますし、過酷な環境下での作業なので、非常に安全への注意が求められます。

最近は、シールド工法など、トンネル掘りの機械が進化し、より安全な工法も取られていますが、危険はゼロではないので、作業主任者が労働者の安全を確保する役割は大きいです。


○第10号の3 ずい道の覆工作業

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トンネルは、掘っただけでは、ただの土の穴にすぎません。
道路として開通するには、掘削穴の周辺を固めて崩落しないようにし、整形していかなければなりません。
覆工作業とは、掘削したトンネルの穴をコンクリートで覆い、固める作業のことです。
いわばトンネルを仕上げていく作業のことですね。


ぐるっと360°をコンクリートで固める作業ということもあり、作業主任者を選任することが定められています。

【安衛則】

(ずい道等の覆工作業主任者の選任)
第383条の4
事業者は、令第6条第10号の3 の作業については、
ずい道等の覆工作業主任者技能講習を修了した者の
うちから、ずい道等の覆工作業主任者を
選任しなければならない。
(ずい道等の覆工作業主任者の職務)
第383条の5
事業者は、ずい道等の覆工作業主任者に、
次の事項を行わせなければならない。

  1)作業の方法及び労働者の配置を決定し、
   作業を直接指揮すること。

  2)器具、工具、安全帯等及び保護帽の機能を
   点検し、不良品を取り除くこと。

  3)安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)器具や工具を点検し、不良品を取り除く。
3)保護具の使用状況を監視する。


ずい道の掘削作業主任者と同じ業務を行います。
ずい道の覆工作業もいつ土壁が崩れ落ちるかわからない環境下での作業での安全確保が求められています。

ずい道の覆工も、近年はシールド工法マシンにより、掘削と合わせて行ったりと、日々進化しています。


○第11号砕石のための掘削作業

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地山の掘削は、地面を掘る作業でした。つまり労働者もしくはショベルカーより下に掘ります。
ずい道掘削は、水平に掘っていきます。

採石作業は、ショベルカーより上方、つまり崖を切りずくして、石を採る作業のことです。
2m以上の高さの場所から採石掘削を行う場合、作業主任者を選任しなくてはいけません。


採石場というと、戦隊ヒーローもので戦っていたりするので、見たことがあるのではないでしょうか?
ゴツゴツした岩が垂直に切り立った場所です。

頭の上から大きな石が落下してくるのですから、危険があり、指揮する人が必要というのはわかりますね。

【安衛則】

(採石のための掘削作業主任者の選任)
第403条
事業者は、令第6条第11号 の作業については、
採石のための掘削作業主任者技能講習を修了した者の
うちから、採石のための掘削作業主任者を
選任しなければならない。
(採石のための掘削作業主任者の職務)
第404条
事業者は、採石のための掘削作業主任者に、
次の事項を行なわせなければならない。

  1)作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

  2)材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検し、
   不良品を取り除くこと。

  3)安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。

  4)退避の方法を、あらかじめ、指示すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)器具や工具を点検し、不良品を取り除く。
3)保護具の使用状況を監視する。
4)退避の方法を、あらかじめ指示すること。


多くは、地山の掘削等の作業主任者と同じ業務内容です。
特有な業務は、退避方法の指示です。

いつ石が落ちてくるかわからない、またその可能性が非常に高いので、退避というのが重要な意味を持つということです。
重機に乗って作業している労働者は、重機の屋根で上部の状態が見えにくいです。
作業主任者は、常に岩肌の状態を確認して、適切に指示することが重要になります。


○第12号 はい作業

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はいとは、倉庫などに積み上げられた袋詰めされた荷物などのことです。
港の倉庫の中で高く積み上げられている小麦のつまった麻の袋を想像してもらうと分かるかもしれません。

2m以上の高さに積み上げる作業、または積み下ろしを行うのに作業主任者の指揮が必要になります。
いうまでもなく、作業中に倒壊したり、落ちてきた荷の下敷きになるなどの事故を防ぐためです。

【安衛則】

(はい作業主任者の選任)
第428条
事業者は、令第6条第12号 の作業については、
はい作業主任者技能講習を修了した者のうちから、
はい作業主任者を選任しなければならない。
(はい作業主任者の職務)
第429条
事業者は、はい作業主任者に、次の事項を
行なわせなければならない。

  1)作業の方法及び順序を決定し、作業を
   直接指揮すること。

  2)器具及び工具を点検し、不良品を
   取り除くこと。

  3)当該作業を行なう箇所を通行する労働者を
   安全に通行させるため、その者に必要な事項を
   指示すること。

  4)はいくずしの作業を行なうときは、はいの崩壊の
   危険がないことを確認した後に当該作業の着手を
   指示すること。

  5)第427条第1項の昇降するための設備及び保護帽の
   使用状況を監視すること。


作業主任者の業務内容は、次のとおりです。

1)作業方法を決定し、労働者を直接指揮する。
2)器具や工具を点検し、不良品を取り除く。
3)労働者の安全な通行のための指示を行うこと。
4)作業前に危険がないことを確認すること。
5)昇降設備や保護帽の使用状況を監視すること。


はいは崩れ落ち、それに巻き込まれる可能性があるので、その防止が一番の役割といえます。
またはいの上に労働が登り、積み上げ作業を行ったりするので、転落する危険からも守らなければなりません。


はいが障害になり、労働者自身では危険な箇所が見えなかったりするので、はい作業主任者は全体を見渡し、安全の確保につとめることが求められます。


作業主任者の業務について、半分程度まとめてきました。
作業の専門知識を持った技術者としての役割と、労働者の安全を確保する役割と両方を担っているのが分かります。
残りについては、次回とします。


まとめ。
【高圧室作業主任者】
【高気圧作業安全衛生規則】

第10条 事業者は、高圧室作業を行うにあたっては、特定の免許を所有する、
作業主任者を選任して、職務を果たさせること。


【ガス溶接作業主任者】
【安衛則】

第314条
事業者は、可燃ガスの溶接作業において、免許を持った作業主任者を選任すること。
第315条
アセチレンガス溶接作業主任者には特定の職務を果たさせること。
第316条
アセチレン以外のガス溶接作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【林業架設作業主任者】
【安衛則】

第151条の126
事業者は、林業架設作業において、免許を持った作業主任者を選任すること。
第151条の127
林業架設主任者には特定の職務を果たさせること。


【ボイラー取扱作業主任者】
【ボイラー及び圧力容器安全規則】

第24条
事業者は、ボイラー取り扱い作業において、免許を持った作業主任者を選任すること。
ボイラーの伝熱面積によって、必要となる免許が異なります。
第25条
ボイラー取り扱い主任者には特定の職務を果たさせること。


【エックス線作業主任者】
【電離放射線障害防止規則】

第46条
エックス線作業において、免許を持った作業主任者を選任すること。
第47条
エックス線作業主任者には特定の職務を果たさせること。
第48条
エックス線作業主任者の免許は、別の免許所有でも選任できる。


【ガンマ線作業主任者】
【電離放射線障害防止規則】

第52条の2
ガンマ線作業において、免許を持った作業主任者を選任すること。
第52条の3
ガンマ線作業主任者には特定の職務を果たさせること。
第52条の4
ガンマ線作業主任者の免許は、別の免許所有でも選任できる。


【木材加工用機械作業主任者】
【安衛則】

第129条
事業者は、5台以上(自動送材装置付を含む場合は3台以上)の木材加工用機械作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第130条
木材加工用機械作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【プレス機械作業主任者】
【安衛則】

第133条
事業者は、5台以上のプレス機械作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第134条
プレス機械作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【乾燥設備主任者】
【安衛則】

第297条
事業者は、一定の規模以上の乾燥設備作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第298条
プレス機械作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【コンクリート破砕器作業主任者】
【安衛則】

第321条の3
事業者は、コンクリート破砕器作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第321条の4
コンクリート破砕器作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【地山の掘削作業主任者】
【安衛則】

第359条
事業者は、2m以上の地山の掘削作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第360条
地山の掘削作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【土止め支保工作業主任者】
【安衛則】

第374条
事業者は、土止め支保作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第375条
土止め支保作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【ずい道等の掘削等作業主任者】
【安衛則】

第383条の2
事業者は、ずい道等の掘削等作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第383条の3
ずい道等の掘削等作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【ずい道等の覆工作業主任者】
【安衛則】

第383条の4
事業者は、ずい道等の覆工作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第383条の5
ずい道等の覆工作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【採石のための掘削作業主任者】
【安衛則】

第403条
事業者は、採石のための掘削作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第404条
採石のための掘削作業主任者には特定の職務を果たさせること。


【はい作業主任者】
【安衛則】

第428条
事業者は、はい作業において、
技能講習を終了した作業主任者を選任すること。
第429条
はい作業主任者には特定の職務を果たさせること。


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