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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

プレス機等の安全 その2。

      2015/05/30

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プレス機械は、ノコ盤やロール機といった他の機械とは、異なる危険があります。

それは、パーツの取り替え調整が必要なことです。
パーツとは金型です。

通常のプレスする作業も、体の一部をはさんでしまう危険を伴いますが、大きく重い金型の取替えは、それ自体が危険作業と言えます。

危険作業では、それに対応しなければなりません。

そんなプレス機を使った作業は、作業主任者を選任しなければならない作業なのです。

加工機械の取り扱いに、作業主任者?と思われるかもしれませんが、金型の調整も含めた作業と考えると、必要性は納得がいくのではないでしょうか。

【安衛則】

(プレス機械作業主任者の選任)
第133条
事業者は、令第6条第7号の作業については、
プレス機械作業主任者技能講習を修了した者のうちから、
プレス機械作業主任者を選任しなければならない。


プレス機を使う工場であれば、必ず作業主任者を選任しなければならないかというと、そうではありません。

他の作業主任者と同様に、条件があります。
その条件が安衛令第6条第7号になります。
これには、プレス機を5台以上使用する場合とあります。

プレス機を5台以上を使用する場合は、作業主任者を選任しなければなりません。

作業主任者は、プレス機械作業主任者技能講習を受講したものでなければなりません。

4台以下の場合は、作業主任者は不要ですが、職長などが取り仕切るのがよいですね。

(プレス機械作業主任者の職務)
第134条
事業者は、プレス機械作業主任者に、次の事項を
行なわせなければならない。

  1)プレス機械及びその安全装置を点検すること。

  2)プレス機械及びその安全装置に異常を認めたときは、
   直ちに必要な措置をとること。

  3)プレス機械及びその安全装置に切替えキースイッチを
   設けたときは、当該キーを保管すること。

  4)金型の取付け、取りはずし及び調整の作業を
   直接指揮すること。


プレス機械作業主任者の職務は次のとおりです。

1.プレス機と安全装置の点検。
2.点検で異常があれば、修理や使用停止などを行う。
3.プレス機や安全装置のキーを保管する。
4.金型の取替え作業などで、直接指揮する。


どのような機械であれ、作業前に異常がないかを点検することは必要です。

それはプレス機の作業主任者でも同様です。

プレス機械作業主任者特有の職務は、キーの保管と金型の取替作業の指揮です。

キーがなければ運転しないものといえば、車ではないでしょうか。
社用車であれば、キーは適切に保管され、使用する場合に、貸し出しを行うのではないでしょうか。

5台以上のプレス機を使う場合は、この保管を作業主任者が行うのです。

作業員が勝手に操作しないように、管理する必要があります。

鍵の保管も、適当な場所にというのではいけません。
個人のものではないので、自分の机の引き出しの中だとか、ロッカーの中というのもいけません。

きちんと保管ボックスを設け、無くしたり、勝手に持ちだされたりしないようにします。
もし無くしたりすると、作業主任者の管理不行き届きとなるのです。

もう1つプレス機械作業主任者特有の職務は、金型の取り扱いです。
金型の取り外し、取り付け、調整は危険が伴います。
取り外した時に、作業者の上に落ちてきたりする恐れがありますからね。

金型の取替え作業時に、安全ブロックを使用して落下しないようにする、作業手順を定める、作業状況を監視するなどは、作業主任者の重要な職務であると言えます。

数多くのプレス機を扱うとなると、工場はそれなりに大きな規模になるでしょう。
工場長やライン長だけでは、到底目が行き届きません。

作業主任者は、危険作業に注目する目になる必要があるのです。

(切替えキースイッチのキーの保管等)
第134条の2
事業者は、動力プレスによる作業のうち令第6条第7号の
作業以外の作業を行う場合において、動力プレス及び
その安全装置に切替えキースイッチを設けたときは、
当該キーを保管する者を定め、その者に当該キーを
保管させなければならない。


プレス機の数が4台以下ならば、作業主任者を選任する必要はありません。

とはいえ、作業主任者がいるいないに関わらず、作業内容に変わりありません。

5台以上であろうがなかろうが、プレス機の点検を行わなければなりませんし、異常があれば対応します。

金型の取替の時には、注意を払う必要があります。

何ら変わりありません。

キーの取り扱いも、作業主任者の有無に関わりなく、適切に管理、保管する必要があります。

4台以下のプレス機の取り扱う事業場では、キーの保管者を定め、その人が適切に管理、保管しなければなりません。

作業主任者の時と同様に、個人のロッカーや机の引き出しに入れるのではダメです。
保管ボックスなどを設け、誰彼となく持ち出せないようにします。

プレス機は、規模によっては作業主任者を必要とする機械です。
それだけ、事故が多く、適切に扱わなければならないものだからだと言えます。

金型の取替えとキーの保管については、プレス機の取り扱いで最重要なものです。

作業主任者を選任する事業場はもちろんのこと、そうでない事業場でも管理体制は、しっかり整えておく必要はあります。

まとめ。

【安衛則】

第133条
5台以上のプレス機を扱う仕事では、プレス機械作業主任者を選任しなければならない。
第134条
プレス機械作業主任者は、適切な指揮を行わなければならない。
第134条の2
4台以下の動力プレスを扱う場合は、キーの保管責任者を定め、適切に保管させなければならない。

 

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