今日も無事にただいま

「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

デール・カーネギー、カルロス・ゴーン、松岡修造の格言をこじつける

      2015/05/30

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格言を上手くこじつけて、安全衛生活動の啓発にしていくシリーズです。

Twitterではどうしても字数制限があるため、文字を削っていましたが、制限がなくなると、あれやこれやと補足もできるので、楽しくなってきます。

今回も3つご紹介します。

 デール・カーネギーの名言
人生とは今日一日のことである。
【解釈】

人生は今日1日無事に終えることの繰り返しです。
毎日、人生を全うすることです。怪我で、あなたの大切な人生を損なう必要はないのです。
今日の事故防止は、いわば人生を大切にすることです。


解釈として、結構なこじつけ感がある格言です。

毎日の積み重ねが、1年2年と続き、何十年もの人生になります。
明日だけ飛ばすというような生き方は、誰もできません。

言うなれば、毎日をきちんと終えることが、人生を全うすることとも言えますね。

事故というものは、この毎日の連なりを、断ち切るものといえます。

死亡事故となると、その時点で人生は終わります。
しかし影響は、死んだら終わりでは、治まりません。

家族や友人、会社、同僚全ての人生に影響を与えます。
この影響は決して良いものではありません。

死亡まで行かなくとも、怪我も人生を変えてしまいます。
働けなくなる、収入が減る、人間関係が変わる。
今まで送っていた毎日が、突如変わってしまうのです。

事故は、人生を損ないます。

大切なことは、今日を事故なく、怪我なく、無事に終えるということではないでしょうか。

事故防止に努めること。
いわば、これは自分と周りの人の人生を大切にすることです。

事故防止活動は、人生を大切にすること、そして大切な人を大切にしているという証であるとも言えるのではないでしょうか。

 カルロス・ゴーンの名言
モチベーションとは、命令や指示で生み出せないものである。
【解釈】

安全に仕事するのは、命令だけでは忘れがちになります。
しかし毎日、無事に帰宅し、家族にただいまと言うことも成果と言えます。
毎日のように家族が集まる。これも十分なモチベーションになるのではないでしょうか。


我ながら、結構強引に持っていったなあと思います。

モチベーションは動機、言い換えれば意欲とも言えます。

仕事であれば、新しい製品を開発しようとか、もっと良いサービスを提供しようとか、もっと稼ごうとかいうものです。

スポーツであれば、マラソンでよりタイムを縮めるために練習しようということです。

また子どもができれば、この子のためにしっかり働こうとか、行事にも積極的に参加しようなどというものです。

モチベーションは、行動の原動力、心のエンジンとも言えそうです。

モチベーションが高い状態であれば、辛いことも乗り越えられます。
余談ですが、竹宮惠子さんの「エデン2185 」という作品で、こんな台詞があります。
感情は、飛ぶためのエンジンだ。
100年、数世代掛けて遠くの星に居住者を運ぶ宇宙船の中で、主人公が秘める言葉です。
モチベーションのことを考えると、この言葉が思い出されてきます。

宇宙船の中でなくとも、よくRPGのゲームで、勇者が魔王を倒しに行くというストーリーがありますね。
過酷な旅を成し遂げるのも、世界を救おうとするといったモチベーションがあったればこそでしょう。
もしただ権力者に命令されてだけだったら、やる気も出ないものです。

これをやれ、あれをやれという命令や指示でも、人は動きます。
しかし積極的にということはありません。
やらなければならないからです。やや過言気味に表現すると、義務だからやっているです。

もし革新的な成果を出したいなら、モチベーションがなければなりません。
世にある全ての革新的な製品やサービスは、開発者たちの強いモチベーションのもと生み出してきました。

モチベーションは、感情的なものです。
合理的で理性的なものではありません。
好きか嫌いか、楽しいか楽しくないかの世界です。

一方、安全活動にモチベーションはありません。
ヘルメットを着けろとか、安全帯を着けろ、確認をしろとか、規則だからでしょう。
感情が入り込む余地はありません。

もし感情が介入して、積極的に安全活動を行うことしたら、身近に事故があった時くらいです。
事故が間近に感じられたなら、身を正してしまいます。

安全活動は成果のない活動です。
何も起こらないことが、大きな成果だからです。

成果があるとしたら、今日も家族に会えるということでしょう。

毎日家族で集まる。1人も欠けることなく顔を合わせる。
これはモチベーションになるのではないでしょうか。


失うなど考えないことかもしれません。
しかし事故は、これを失わせるのです。

家族を守ること、家族と過ごす時間は、無事に帰宅することで作られます。

安全活動を行うこと、保護具を着けること。
その先には、家族との時間が続くことを意味しているのです。

 松岡修造の名言
涙よりも、血よりも、汗を流していたい。
【解釈】

仕事では血を流したり、家族を悲しませるのではなく、汗をかいてやりたいものです。
大切なのは、怪我なく病気なく、やれることですね。

松岡修造さんの熱いメッセージが掲載された、カレンダーがちょっとしたブームになっていました。
一時は、注文しても在庫がなく、1ヶ月待ちの状態だったとか。

この言葉も、仕事やスポーツなど、自分の立場に応じて置き換えられる、いいメッセージだなと思います。

では、安全について置き換えてみます。

事故が起こり、怪我をすると血が流れます。
痛みや悔みで、自分自身で涙もするでしょう。

しかし、それだけに留まらないのが、事故の影響です。

怪我をする、さらには亡くなってしまうという結果に対し、家族や友人、周囲の人達は涙します。
心も傷つき、目には見えない血も流すでしょう。

みんなを傷つけてしまうのが、事故なのです。

事故を防ぎ、ただ額に汗する。
日々の仕事では、これが大事なのではないでしょうか。

汗は活動の結果です。

ただ毎日汗する仕事が、幸せなのかもしれません。

きっと修造さんのこの言葉には、そんな意味も含まれているのではと思います。

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