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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

注文者が講ずべき措置2

      2015/06/23

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注文者が講ずるべき措置についての続きをまとめていきたいと思います。


前半はこちらをご覧ください。
注文者が講ずるべき措置1



11.架設通路についての措置

架設通路というものは、次に紹介する足場と似ており、工事中に使用する仮設設備です。
簡単に言うと、地表から高い場所に設ける通路ですね。


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通路ですので、作業時に使うのではなく、高い場所の作業場までの行き帰りに使用することを目的としています。

【安衛則】

(架設通路についての措置)
第654条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に架設通路を使用させるときは、当該架設通路を、
第552条に規定する架設通路の基準に適合するもの
としなければならない。



今回も個々の詳細については、別の機会にまとめたいと思いますので、要点のみまとめていきます。

架設通路を設置するにあたって、注文者は次の措置をとらなければなりません。(安衛則第552条)

1.丈夫な構造とする。
2.勾配は30°以下とすること。ただし高さが2m未満で、手すりがある場合は、この限りではない。
3.勾配が15°をこえたら、踏さんなどの滑り止めをつけること。
4.墜落の危険がある場所では、手すりをつけること。
5.たて坑内で、架設通路の長さが15m以上の場合は、10m以内にごとに踊り場を設けること。
6.建設工事に使用する高さ8m以上の登りさん橋には、7m以内ごとに踊り場を設けること。


注文者は架設通路を使わせる場合は、丈夫で墜落しないような措置をとらなければならないのです。



12.足場についての措置

足場は、建設業でも工場内でも、ありとあらゆる場所で使用される仮設設備です。
簡単に言うと、構造物などに接して作られる、高所作業用の床のことです。
街中でもビルの外壁工事では、必ずと言っていいほどあるので、見たことはあるかもしれません。
架設通路との違いは、架設通路は作業場までの通路であり、ここでは作業しません。
それにに対して、足場は作業する場所という感じだと、私は理解しています。

足場は、2m以上の高所作業のためには必ず設けなければなりません。
また5m以上の高さの足場を設置する場合は、作業主任者が必要になります。

足場については、条文で事細かな指定があります。
それほどまでに、高所から墜落する事故が多いからなんです。

(足場についての措置)
第655条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に、足場を使用させるときは、当該足場について、
次の措置を講じなければならない。

  1 )構造及び材料に応じて、作業床の最大積載荷重を
   定め、かつ、これを足場の見やすい場所に
   表示すること。

  2)強風、大雨、大雪等の悪天候又は中震以上の
   地震又は足場の組立て、一部解体若しくは変更 においては、
   足場における作業を開始する前に、次の事項について点検し、
   危険のおそれがあるときは、速やかに修理すること。

   イ 床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態

   ロ 建地、布、腕木等の緊結部、接続部及び
     取付け部のゆるみの状態

   ハ 緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態

   ニ 第563条第1項第3号イからハまでに掲げる
     設備の取りはずし及び脱落の有無

   ホ 幅木等の取付状態及び取りはずしの有無

   ヘ 脚部の沈下及び滑動の状態

   ト 筋かい、控え、壁つなぎ等の補強材の
     取付けの状態

   チ 建地、布及び腕木の損傷の有無


   リ 突りようとつり索との取付け部の状態及び
     つり装置の歯止めの機能

  3)前2号に定めるもののほか、法第42条の規定に基づき
   厚生労働大臣が定める規格及び第2編第10章第2節
  (第559条から第561条まで、第562条第2項、
   第563条、第569条から第572条まで及び第574条に
   限る。)に規定する足場の基準に適合する
   ものとすること。

2 注文者は、前項第2号の点検を行ったときは、
  次の事項を記録し、足場を使用する作業を行う仕事が
  終了するまでの間、これを保存しなければならない。

  1)当該点検の結果

  2)前号の結果に基づいて修理等の措置を講じた
   場合にあっては、当該措置の内容

足場については、またしっかりまとめたいと思います。

要点をまとめると次のとおりです。

1.構造や材料に応じた最大重量を決め、掲示すること。
2.強風、大雨、大雪、中震以上の地震、「組立、一部解体等」の後、には点検すること。
3.足場の構造や強度、手すりなどの基準に適合したものにすること。
4.点検の結果と措置については、保管しておくこと。


足場の基準は、足場の幅や手すりの高さなど、非常に細かく指定されています。
実際これだけの基準を満たすとなると、コストも手間をかかります。
しかし、背景を考えると、いざ仕方ない面もあるのです。

足場は、使用する機会が最も多い仮設設備です。
それと同時に事故が多い場所でもあります。

足場の事故をなくすと、結構な割合で死傷者を減らすことができるかもしれない。
それくらい足場への措置は重要になるのです。

平成27年7月法改正部分について、追記です。
条文中の赤字が、追加部分です。
足場の臨時点検を行なう時期の追加です。
今までは、大雨や強風、震度4以上の地震の後、つまり悪天候や天災の後に点検を必要としました。
今後は、組立や一部解体など構造変更など、足場に手を加えた後も、点検を行います。
最初組立ができた時は、接続等がしっかりしてても、手を加えた後しっかり接続されていなかったりします。
そういったウィークポイントを作ってしまうと、事故を招いてしまうので、常に問題なしという状態を作ることが、注文者に求められます。


13.作業構台についての措置

作業構台とは、足場などと同様に高所で作業する場合に設ける仮設設備です。
しかし構造物に接するのではなく、崖などから突き出すように設置したりします。

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足場とは違い、中には鉄骨で組んで、重機が乗って作業するほど大きくしっかりしたものを作ったりします。

しかし中空に床を設けるのですから、崩れてしまうと、落下する危険性もあるのです。

(作業構台についての措置)
第655条の2
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に、作業構台を使用させるときは、当該作業構台に
ついて、次の措置を講じなければならない。

  1)構造及び材料に応じて、作業床の最大積載荷重を
   定め、かつ、これを作業構台の見やすい場所に
   表示すること。

  2)強風、大雨、大雪等の悪天候又は中震以上の地震
   又は足場の組立て、一部解体若しくは変更 においては、
   作業構台における作業を開始する前に、
   次の事項について点検し、危険のおそれがあるときは、
   速やかに修理すること。

   イ 支柱の滑動及び沈下の状態

   ロ 支柱、はり等の損傷の有無

   ハ 床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態

   ニ 支柱、はり、筋かい等の緊結部、接続部及び
     取付部のゆるみの状態

   ホ 緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態

   ヘ 水平つなぎ、筋かい等の補強材の取付状態及び
     取りはずしの有無

   ト 手すり等及び中さん等の取りはずし及び脱落の有無

  3)前2号に定めるもののほか、第2編第11章
  (第575条の2、第575条の3及び第575条の6に限る。)
   に規定する作業構台の基準に適合するものと
   しなければならない。

2  注文者は、前項第2号の点検を行ったときは、
  次の事項を記録し、作業構台を使用する作業を行う仕事が
  終了するまでの間、これを保存しなければならない。

  1)当該点検の結果

  2)前号の結果に基づいて修理等の措置を講じた場合に
   あっては、当該措置の内容


要点をまとめると次のとおりでうすが、足場とほぼ同じです。

1.構造や材料に応じた最大重量を決め、掲示すること。
2.強風、大雨、大雪、中震以上の地震、「組立、一部解体等」の後には点検すること。
3.足場の構造や強度、手すりなどの基準に適合したものにすること。
4.点検の結果と措置については、保管しておくこと。


足場と同様に、作業構台も高所なので、墜落をいかに防ぐかが大切になるんですね。

平成27年7月法改正部分について、追記です。

条文中の赤字が、追加部分です。
足場だけでなく作業構台でも同じように、臨時点検を行なう時期の追加されます。

上記の2には、地震などに加え、次の文が追加です。
時期は組立や一部解体など構造変更など、足場に手を加えた後も、点検を行います。
同じですね。


14.クレーン等についての措置

クレーンは、重量物を吊り上げ、所定の位置に運ぶための機械です。
固定式と移動式のものがありますが、工場や建設現場では、どちらのタイプも使います。

クレーンは、どんな作業でも欠かせない重要な機械です。

クレーンの操作には、重量により特別教育や技能講習、または免許が必要になります。
有資格者でしか操作してはいけないので、よく使っているかといって、おいそれと触っていいものではないので、注意です。

(クレーン等についての措置)
第656条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者にクレーン等を使用させるときは、当該クレーン等を、
法第37条第2項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準
(特定機械等の構造に係るものに限る。)又は法第42条
の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格に適合するもの
としなければならない。


クレーンは特定機械というものに含まれます。
特定機械は製造の時から、様々な検査を受けます。当然設置して使用する場合も検査を受けます。
クレーンは、実はとても規制が多いのです。


規制が多い理由ですが、使い方を見てみるとわかると思います。
重量物を吊り上げる操作で、もし物が落下してきたら、どうなるでしょうか?
確実に大事故になりますよね。
やわで貧弱な構造のクレーンなど、危なくて仕方がないです。

どういった規制があるなどは、機会があればまとめますので、今回も要点のみ。

1.規格にあった製造を行ったクレーンを使用すること。
2.規格にあった安全装置を備えれなければ、譲渡を行ってはいけない。


クレーンをはじめとした特定機械は、製造、使用、変更に検査を受けるだけでなく、定期的な性能検査を受なければなりませんし、譲渡する際も制限があります。

車ですらあれこれ手間がかかるのですから、いわんやクレーンをやです。

クレーン事故も多いので、また詳細にまとめていく機械を設けていきます。



15.ゴンドラについての措置

ここで言うゴンドラは、ベネチアの船とかではありません。

ゴンドラとは、ビルの外側の窓ふき作業で、上から吊るしたカゴのようなものは、見たことがありませんでしょうか?
そういった、高所で作業する場合に使用する機械のことです。

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ゴンドラも特定機械に含まれます。
そのため、製造などには検査を受けなければなりません。


また操作については、高さに関係なく特別教育を受けたものでなければ、行ってはいけません。

(ゴンドラについての措置)
第657条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者にゴンドラを使用させるときは、当該ゴンドラを、
法第37条第2項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準
(特定機械等の構造に係るものに限る。)に適合するもの
としなければならない。


どういった規制があるなどは、クレーンと似通っていますので、要点をまとめます。

1.規格にあった製造を行ったゴンドラを使用すること。
2.規格にあった安全装置を備えれなければ、譲渡を行ってはいけない。


高いところからワイヤーで吊るしての作業なのですから、不備があると、墜落してしまう危険があります。
そのため、ゴンドラを使用する場合には、しっかりとした措置をとらなければならないのです。



16.局所排気装置についての措置

局所排気ファンとは、工場などで設置されています。
局所なのですから、本当にピンポイント、例えば手元のみを吸い込む設備なのです。
何を吸い込むのか?
それは、有機溶剤や粉じんなどです。これらを鼻から吸い込んだりすると、人体に悪影響が出てきます。
そのため、顔に届く前に手元で吸い込むために、局所排気ファンを設けるのです。

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(局所排気装置についての措置)
第658条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に局所排気装置を使用させるとき
(有機則第5条 若しくは第6条第2項(特化則第38条の8
においてこれらの規定を準用する場合を含む。)又は
粉じん則第4条 若しくは第27条第1項ただし書の
規定により請負人が局所排気装置を設けなければならない
場合に限る。)は、当該局所排気装置の性能については、
有機則第16条 (特化則第38条の8 において準用する場合
を含む。)又は粉じん則第11条 に規定する基準に
適合するものとしなければならない。


詳細については、今回はまとめませんので、簡単に要点をまとめます。

有機溶剤や化学物質、粉じんを扱う場合には、適切に局所排気ファンを設置しなさいということです。

注意点としては、溶接を行う場合も、粉じんが巻き上がっていますので、マスクだけでなく、局所排気ファンがある方がよいですね。



17.全体換気装置についての措置

全体換気ファンは、局所排気ファンとは異なり、作業場全体の換気設備のことです。
局所排気ファンから漏れているものや、局所排気ファンを設ける程でもないけど使用する有機溶剤などもある工場では、全体換気装置を設置する必要があります。

(全体換気装置についての措置)
第659条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に全体換気装置を使用させるとき
(有機則第6条第1項、第8条第2項、第9条第1項、
第10条又は第11条(特化則第38条の8 においてこれらの
規定を準用する場合を含む。)の規定により請負人が
全体換気装置を設けなければならない場合に限る。)
であるときは、当該全体換気装置の性能については、
有機則第17条 (特化則第38条の8 において準用する
場合を含む。)に規定する基準に適合するものと
しなければならない。


今回、簡単に要点をまとめます。

有機溶剤や化学物質、粉じんを扱う場合には、適切に全体換気装置を設置しなさいということです。

ただし、全体換気装置は吸い込める範囲が、思った以上に狭いです。
天井にも受けた換気扇であれば、天井部の2mくらいしか吸い込めておらず、床のあたりは換気できていないということがあります。

そのため、適切な場所に換気設備を設置することが大切です。
この辺りは、作業環境測定士なども交え、設計するのがいいですね。



19.圧気工法に用いる設備についての措置

潜函も圧気工法ですが、これらの設備についての措置が必要になります。
圧気工法は地下や水面下などで、高い圧力の上に、閉鎖された空間での作業になるのですから、少しの設備不備でも、労働者の命に関わるわけです。

(圧気工法に用いる設備についての措置)
第660条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に潜函工法その他の圧気工法に用いる設備で、
その作業室の内部の圧力が大気圧を超えるものを
使用させるときは、当該設備を、高圧則第4条 から
第7条の3 まで及び第21条第2項に規定する基準に
適合するものとしなければならない。


圧気工法についても要点でまとめます。

1.空気を送り込む送気管の配管等を適切に取り付ける。(高圧則第4条)
2.空気清浄装置を適切に備える。(高圧則第5条)
3.室内の空気を排出する、排気管を適切に取り付ける。(高圧則第6条)
4.室内の圧力が確認できる、圧力計を備える。(高圧則第7条)
5.室内の温度が異常になった場合の自動警報装置を備える。(高圧則第7条の2)
6.気こう室にはのぞき窓をつける。(高圧則第7条の3)
7.圧気室内の労働者と外部の者が連絡が取れる、通話設備を備える。(高圧則第21条2項)


内部で正常に作業ができるような設備が適切に動くようにしなければならないのですね。



20.エックス線装置についての措置

エックス線は放射線ですので、人体に浴びると危険なのはわかりますよね。
医療用ではレントゲンなどでも、体の内部を撮影することができますよね。
工場や工事現場でも、溶接箇所の確認やコンクリートの内部の確認などに使用したりします。

放射線を扱うので、十分な措置が必要になります。

(エックス線装置についての措置)
第661条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に令第13条第3項第22号のエックス線装置を
使用させるときは、当該エックス線装置については
法第42条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格に
適合するものとしなければならない。


簡単に要点をまとめると、大臣が定める規格を備えたものでないと使用してはいけないということです。
特定機械とまではいかないのですが、エックス線装置も、厳密に管理されなければならないものなのです。



21.ガンマ線照射装置についての措置

ガンマ線照射装置も、エックス線装置と同様に、放射線を使用して、内部を確認するための装置です。
ほぼエックス線と同様なので、簡単にまとめます。

(ガンマ線照射装置についての措置)
第662条
注文者は、法第31条第1項の場合において、請負人の
労働者に令第13条第3項第23号のガンマ線照射装置を
使用させるときは、当該ガンマ線照射装置については
法第42条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格で
ガンマ線照射装置に係るものに適合するもの
としなければならない。


要点をまとめると、大臣が定める規格を備えたものでないと使用してはいけないということです。
これもエックス線と同様ですね。



22.令第9条の3第2号の厚生労働省令で定める第2類物質

これは、具体的な名称が出ていませんが、全て化学物質です。
化学物質なので、吸引すると体に悪いだろうというのは想像つきますよね。

工場などで、物を製造する過程ではどうしても危険な薬剤などを使用しなくてはいけません。
しかし人体へ影響をあたえるわけにはいかないので、措置が必要になります。

(令第9条の3第2号の厚生労働省令で定める第2類物質)
第662条の2
令第9条の3第2号の厚生労働省令で定めるものは、
特化則第2条第3号に規定する特定第2類物質とする。


令第9条の3第2号の厚生労働省令で定める第2類物質」とは次のとおりです。

2 第二類物質
  1)アクリルアミド
  2)アクリロニトリル
  3)アルキル水銀化合物
   (アルキル基がメチル基又はエチル基である物に限る。)
  3の2)インジウム化合物
  3の3)エチルベンゼン
  4)エチレンイミン
  5)エチレンオキシド
  6)塩化ビニル
  7)塩素
  8)オーラミン
  9)オルト―フタロジニトリル
  10)カドミウム及びその化合物
  11)クロム酸及びその塩
  12)クロロメチルメチルエーテル
  13)五酸化バナジウム
  13の2)コバルト及びその無機化合物
  14)コールタール
  15)酸化プロピレン
  16)シアン化カリウム
  17)シアン化水素
  18)シアン化ナトリウム
  19)三・三’―ジクロロ―四・四’―ジアミノジフエニルメタン
  19の2)一・二―ジクロロプロパン
  19の3)一・一―ジメチルヒドラジン
  20)臭化メチル
  21)重クロム酸及びその塩
  22)水銀及びその無機化合物(硫化水銀を除く。)
  23)トリレンジイソシアネート
  23の2) ニツケル化合物(24に掲げる物を除き、粉状の物に限る。)
  24)ニツケルカルボニル
  25)ニトログリコール
  26)パラ―ジメチルアミノアゾベンゼン
  27)パラ―ニトロクロルベンゼン
  27の2) 砒素及びその化合物(アルシン及び砒化ガリウムを除く。)
  28)弗化水素
  29)ベータ―プロピオラクトン
  30)ベンゼン
  31)ペンタクロルフエノール(別名PCB)及びそのナトリウム塩
  31の2) ホルムアルデヒド
  32)マゼンタ
  33)マンガン及びその化合物(塩基性酸化マンガンを除く。)
  34)沃化メチル
  35)硫化水素
  36)硫酸ジメチル
  37)1から36までに掲げる物を含有する製剤その他の物で、
     厚生労働省令で定めるもの


これらは、吸引するとがん等の慢性・遅発性障害を引き起こす物質とのことです。
漏れだして、吸い込むだけでなく、触れるだけでも障害を引き起こすものなのですから、漏洩しない、また適切な換気装置などの措置をとる必要がありますね。



23の項目について要点のみではありますが、まとめてきたのですが、どれも一歩間違えれば、命の危険があるものだと分かります。
そのような危険を伴う作業や設備を使用させるのですから、注文者は、安全と衛生に十分な対策を施さなければなりません。

全てにおいてですが、特に足場などは、本当に墜落事故が多いのが実情です。
建設業では何年もの間、足場を含めた高所からの墜落事故が死亡原因の1位です。
実に建設業の死亡事故原因のうち、墜落が約3分の1を占めるほどです。

事故の原因として、労働者の不安全な作業方法によるものも少なくありません。
一方で、設備に不備があったために、事故になってしまったということも多いのです。

もちろん、注文者が講ずるべき措置をとった設備であれば、事故が起きないということはありません。
対策が十分であっても、完璧に事故をゼロにすることは不可能なのです。

しかし、適切な設備は、事故を未然に防ぐ可能性が高くなるのも確かです。
例えば、足場でふらついたときに、手すりの有無では、結果が変わりますよね。

安衛則などで、事細かに数字を出して指示をしているのは、理由があります。
それは、様々な実験をしてみて、最低限満たすべき数字だとわかったから、条文に盛り込んでいったのです。
条文だけを見ると、とてもドライで、堅苦しいものです。
しかし実はその条文には多大な犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけないなと思います。

安衛法は厚生労働省が策定しています。きっと条文を策定している方も、事故を減らしたい、もう犠牲者をなくしたいという思いが込められているのではないかと、思ってしまうのです。

現場で作業する者にとっては、コストもかかるし、手間だなと思うことがあります。
策定した方の思いに応えるために、なんて思いません。

ただ、現場作業をしている全ての労働者が無事に作業場を去るために、必要な措置ではあるので、注文者は、しっかりと対策したいものですね。

まとめ。

【安衛則】

第654条
注文者は、架設通路について必要な措置をとらなければならない。
第655条
注文者は、足場について必要な措置をとらなければならない。
第656条
注文者は、クレーン等について必要な措置をとらなければならない。
第657条
注文者は、ゴンドラについて必要な措置をとらなければならない。
第658条
注文者は、局所排気装置について必要な措置をとらなければならない。
第659条
注文者は、全体換気装置について必要な措置をとらなければならない。
第660条
注文者は、圧気工法に用いる設備について必要な措置をとらなければならない。
第661条
注文者は、エックス線装置について必要な措置をとらなければならない。
第662条
注文者は、ガンマ線照射装置について必要な措置をとらなければならない。
第662条の2
注文者は、別表第3の特定化学物質等の作業について必要な措置をとらなければならない。

 

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