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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

フィギュアを使って、KY(危険予知)の見える化。

      2015/09/02

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労働新聞社の安全スタッフ、2015月8月号(NO.2240)の特集は「KY訓練に「ひと味」を」というものでした。
この特集は、非常に面白く、すぐに取り入れられそうな内容でした。

特に、全国建設業協会が提案する「フィギュアを使って現場を再現」は、イイねと思いました。

全国建設業協会 フィギュアを使った危険予知トレーニング

詳しい説明は、こちらのページに書かれているので、省略しますが、要するにKYで話し合うにしても、現場の様子を見ながら、危険予知をしようというものです。

現場の様子を見ながらといっても、実際に現場に行くわけではありません。
現場の写真や図面を広げ、そこにフィギュア、作業者やショベルカーなどの配置しするのです。

自分自身が作業者として、現場にいると、どうしても全体的な目を持つのが困難です。
しかし、図面とフィギュアを使うことにより、現場全体を見渡せ、どこに危険があるかが分かるようになります。

この記事を読み、なるほど!いいKYだと思いました。
というわけで、私が今担当している現場で、取り入れて、やってみました。

今回は、フィギュアKYを実施した感想と反省です。

index_arrowフィギュアを使ったKYをやってみて

このKYを行なうにあたって必要な物は、背景になる図とフィギュアになるイラストです。

背景になる図は、A1の平面図などが使えます。
建物などの高低差が大事になる場合は、立体図または大きく引き伸ばした写真がなどが使えそうです。

そしてイラストですが、ショベルカーやクレーン車、作業者のイラストサンプルが、上記のサイトにありますので、活用できます。
また、施工計画書等でソフトを使っていれば、ショベルカーなどのイラストが使えたりするので、これを使います。
ネットで探すのもいいですね。

私が使ったのを公開すればいいのですが、著作権に引っかかったら嫌だなと思うので、控えます。すみません。

イラストは、図面上において違和感のない程度のサイズがいいでしょう。
印刷し、適度な大きさに切り取ります。
全国建設業協会では、図面も壁のホワイトボードに貼り、、多くの人が見えやすいようにすることを想定しています。
そんため、イラストフィギュアの裏面に、マグネットを貼ることを推奨しています。

テーブルの上で、みんなで囲って見るのでしたら、マグネットはなくてもいいかなと思います。

以上が、準備作業です。

あとは、図面の上にショベルカーや作業者などを配置し、動きを確認するなどしてシミュレーションしていきます。

私も実際にやってみたのですが、作業前のKYとして行なうには、ちょっと時間が足りません。
作業者は、現場に来たら、朝礼などを早く切り上げ、すぐに作業に入りたがる傾向にあります。
バタバタと準備しているのに、悠長にイラストを動かすのは、難しいです。

そのため、毎月行なう安全教育訓練で行なうことにしました。

初めての試みだったので、当初安全教育に参加した人たちは、何だこれ?という顔をしていました。
しかし、しばらく説明すると、なるほどを理解してもらえた様子でした。

この時想定してた作業は、小規模掘削工事です。数量としては些細なものですが、事業場が狭く、人とショベルカーの距離が近いのです。
実際に掘削する位置にショベルカーを置き、周囲に作業者を配置して、注意点などを話しました。

感想を聞いてみたら、多少はわかりやすかったとのことでした。
多少は。。

もっと効果的に、このKYを行なうために、どうしたらよいかを考えてみたところ、こんな改善点がありそうです。

1. とにかく参加者に、イラストを配置させ、動かしてもらう。
2. 司会者は、司会と書記に徹する。
3. 法的な安全規定は、後ほど付け足し、その上で再度、配置や動きを検討してもらう。

この前実施してみて、改めようと思ったのは、私がイラストを動かし、話をしたことです。
私が話したら意味がないんですよね。

実際に作業をする人たちが、作業を確認し、何が危険かを話し合うのが、一番重要なのです。
自分で口にしたことは、守りたくなります。自分にコミットするというやつです。
一方、人から指示されたものは、簡単に頭から抜け落ちます。

イラストを触ることで、作業者自身にコミットしてもらうのが、このKYのいいところかもしれません。

KYとして使っていますが、着工前に行えば、リスクアセスメントとしても使えそうですね。

次回の安全教育訓練でも、このKYは行う予定です。
今回の反省を踏まえ、作業者にいじってもらう教育にしていきます。

もし、みなさんの現場でも使えそうなら、ぜひ試してみてください!

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