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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

事故防止のために、しっかりコミニュケーションしよう

      2015/10/01

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現場を担当していて、必要な連絡がないと、イライラします。
今担当している現場で、こんなことがありました。

シルバーウィーク期間中に1日だけ、現場に入りたいという話を聞いていたのですが、いつ作業を行うのかは、曖昧だったのです。 「いつ入るの?」と聞いても、実際に作業を行う下請けからの返事がないのか、ぎりぎりまで曖昧でした。

建設業の現場作業では、土日祝日の作業は、事前に「休日作業届」というものを出さなければならないところが多いと思います。日程が決まらなければ、出すことが出来ないのです。
シルバーウィーク直前の金曜日の午後でもはっきり日程がわからなかった結果、自治体担当者と相談し、2~3日分の休日作業届を提出さざるを得ませんでした。
作業日が分かったのは、その翌日土曜日。作業期間は1日だけです。結果、余分に休日作業届を出したことになったのでした。

もっと早く日程がわかっていれば、余分に提出する必要はありませんでした。 また私の心情としても、ヤキモキする必要もなかったでしょう。

こういった事態は、建設業など業種にかぎらず、また仕事以外の面でも、よくあるのではないでしょうか?
連絡がうまく取れず、イライラするなんて経験もありませんか?

この例は非常に些細なものにすぎませんが、連絡ミスが原因で事故になるということもあります。
例えば、足場の一部に不具合が見つかったのに、作業者に伝わっていなかったら、危険なことになりますね。

仕事の上では、コミュニケーションが大事というのは、今さら言うまでもありませんね。
コミュニケーションの一例として「ホウ・レン・ソウ」というのがあります。聞いたことはあるのでは?
「ホウ・レン・ソウ」とは「報告」、「連絡」、「相談」のことです。

部下と上司、作業者と職長やライン長、下請けと元請けなどの間で、必要な情報をやり取りは、仕事をスムーズに進めるだけでなく、事故の防止にも大切なことなのです。

index_arrow何を伝えたらいいのか

伝えることとして「ホウ・レン・ソウ」という形があるので、この3つをしっかりしておくといいかもしれません。

一応、それぞれ要素をまとめましょう。

「報告」  
上司や監督者、作業長などの指示に対して、結果や経過を伝えること。 報告する人は、部下や作業者などになります。

「連絡」
上司や部下の関係に限らない情報のやり取り。上司から部下へや、別部署から、取引先からなどから伝えられます。

「相談」
決められないこと、迷ったことを聞き、アドバイスをもらうことです。部下が上司に、下請けが元請けに聞くというのが多いです。

それぞれは、誰が、誰に対して情報を伝達するのかというのが重要です。

冒頭の作業日については、私が「いつやるの?」という質問に対しての返答をまっていたのですから、「報告」になりますね。

仕事をしていると、質問を受けることが多いと思います。 質問をすることも多いと思います。
そして、聞かないと分からない、決めてもらわなければならないこともあります。

残念ながら、口をつぐんでいたままでは、仕事は進まないのです。
ツールとしては、メールやSNSがありますが、現場作業では口頭でというがほとんどです。

伝えるべきことを、伝えないと仕事は進みません。
伝えるべきことを、伝えないことで、事故を招くこともあります。

危険物を扱う会社では、その危険物の取り扱い方、注意点などをしっかり伝えなければなりません。 もし、危険物の取り扱いを誤り、怪我をした場合、そのことも伝えなければなりません。 これらのことを押し黙ったままだと、被害が拡大することも考えられます。

細かいことでも、伝えることが大事です。作業は1人で行うものではないのですから、コミュニケーションは重要です。

もし人見知りで、コミュニケーションが苦手という人がいるならば、伝えられる人に伝えましょう。あまり馴染みのない人より、普段から身近にいる同僚の方が話しやすいなら、同僚に伝え、その同僚から作業長などに伝える方法もあります。

ただし、この方法は、回りくどいし、同僚の負担も増えます。さらに受け手も何で自分で伝えてこないんだと思われるので、なるべくなら避けたほうがいいのでしょうけど。

伝えるときに緊張を和らげる方法としては、こんな方法はどうでしょう?
話す前に、何を伝えるのかをまとめ、メモすることです。コミュニケーションの基本でしょうけど、「何を話すのか」が明確だと、パニックにはなりにくいようです。個人的な経験談からですけどね。

index_arrow連絡や報告を受けた人の役割は重要

「ホウ・レン・ソウ」は、伝える人の役割が大事になります。確かに、発信者がいなければ成り立たないので、大事なのはわかりますよね。
一方で、情報を受けた人のリアクションも大事です。

報告や連絡をしたのに、相手が聞いているのか、理解しているのか、分からないと不安になりますよね。 きちんと投げたボールは受け止めてくれないと、嫌になります。

コミュニケーションはキャッチボールが大切です。

連絡を受けた人、報告を受けた人は、きちんと聞いたよということを、相手に伝えなければなりません。 きちんとリアクションを返します。

相談を受けたら、きちんと解答を示してあげます。すぐに判断できない場合は、そのことを伝え、後からきちんと解答します。

このようなリアクションが薄ければ、伝える人は、次から伝えたくなくなります。 連絡や報告がないと思っている上司などは、連絡や方向に対して、適当なリアクションしか返してたりするのではないでしょうか。

「ホウ・レン・ソウ」はコミュニケーションです。人と人とのやり取りです。
気持よくコミュニケーションをとるためには、話しやすい環境つくり、関係作りが大事です。
そのためには、まずは上司や監督者、管理者が歩み寄ることです。上の立場の人が、気難しい顔をしていたら、話しづらくて仕方ありませんよね。話しやすいようにしてあげることが大事です。

コミュニケーションのスタートは、挨拶です。 朝や帰るときにはきちんと挨拶すること。これだけでも関係は劇的に変わります。

コミュニケーションで危険箇所を伝え合うと、危険意識を高め、事故防止になります。 事故を防止する関係作り、環境つくりも、作業現場の大事なことですね。

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