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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

ラテン語の警句と森喜朗元総理大臣、リンカーンの格言

      2015/12/16

entry-457

格言を使って、安全関係の小話にしていくシリーズです。
朝礼やミーティングなどで、使えたらいいなと思います。

今回は、ラテン語の警句と森元首相、そしてリンカーンの格言です。
森元首相の格言は、最近W杯で盛り上がったラグビーにちなんだものになっています。

 ラテン語の警句
汝平和を欲さば、戦への備えをせよ
【解釈】

戦とは有事のことです。仕事における有事とは、事故や疾病でしょう。
毎日、着実に繰り返される日常は、事が起こらぬように、事が起こったとしても最小の影響とするためには準備が何よりも重要です。

今年の大きな出来事は、安保関連法案が改正されたことが挙げられるはずです。反対派のデモも大きく取り沙汰されていました。
なぜ安保関連法案の改正を行ったかというと、まさに「戦の備え」といえそうです。ただし戦争するための準備ではなく、戦争を起こさないための準備が趣旨のはずです。

ここで政治的な主張を盛り込むつもりはありませんので、もう少し身近な話題に持ってきます。

戦とは、日常を壊すものと言っていいでしょう。いわば有事の際というものです。
有事とは、戦争などもありますが、日本では災害のほうがイメージがつきやすいのではないでしょうか。今年も豪雨によって北関東や東方に深刻な被害がもたらされました。東日本大震災からも4年経ちますが、その傷跡はまだまだ深いです。

東日本大震災の後、各自治体で南海地震への備えを真剣に取り組むようになりました。津波が発生した場合の避難訓練の様子などは、ニュースでも報道されています。

このような災害は広範囲に影響を与えますが、仕事においての有事は事故や病気でしょう。

日常生活において、常日頃から災害の事を考えて生きている人なんて、ほとんどいないでしょう。 仕事でも、事故のことなんて年がら年中考えている人なんていません。

しかし、考えていようが、いなかろうが、事故は起こります。
100%事故を防ぐことはできません。

事故が起こった時に、いかに影響を最小とするかは、日頃からの準備によります。
救護はどうするのか、どこに連絡するのか、誰がリーダーになって対処するのか。これらのことは平時に考え、決めておくべきことなのです。

もちろん、事故を防ぐための備えが一番重要です。
それと同時に、もし事が起こった場合の対策をきっちり決めておくことが、救える命を1つでも多くすることなのです。

 森喜朗元総理大臣の格言
ラグビーのボールはどこへ転がるかわからない。どこに転んでも対応できるように、常に鍛錬・精進を重ねて準備しておくことが大切だ
【解釈】

順調に進んでいる仕事であっても、何かの拍子で、あらぬ方向に転がり、事故になることがあります。事故への備えは、被害を最小にするために大切なことです。

今年は、ラグビーのワールドカップで、日本代表が強豪南アフリカを破り、一気に盛り上がりを見せました。今まではラグビーのワールドカップがこんなにも取り沙汰された記憶はないのですけども。

国内リーグのチケットも完売しているそうですね。このブームは続くのでしょうか?

さて、国立競技場の問題などで、何かと話題に上がる森喜朗元総理大臣は、学生時代ラグビーをなさっていました。そのためこの格言もラグビーに因んだものになっています。

ラグビーボールはサッカーや野球などとは違い、ユニークな形をしていますよね。細長い卵といった感じです。 持って走るのにはいいのかもしれませんが、地面などにバウンドさせるとどこに跳ねるか予想がつきません。

ラグビーボールはどこに跳ね、転がるかわかりません。
仕事も人生もラグビーボールに似ていて、一瞬の後にどこに転がるのか分かりません。
うまくいくこともあれば、うまくいかないことも多いです。

仕事でうまくいかないことの1つは事故でしょう。
会社にとって事故は、致命傷になることもあります。会社だけでなく事故を起こした人、巻きこまれた人にとっても同じです。

どこに転がるか分からないのですから、悪い方向に転がった時でも対処できるように準備しておく必要があります。 先のラテン語の警句と同じような内容になりますが、事故とは起こってほしくないことです。

起こってほしくないことに目をつぶったままにしておくと、事が起こった時に事態を深刻にします。
最悪を想定し、考えることは、影響を最小にすることができます。

事故を防ぐことはもちろん、事故が起こった時にも備える。
ラグビーボールは、思い通りにならない世の中を教えてくれるようです。

 リンカーン の格言
木を切るのに私に6時間与えられるとするならば、私は最初の4時間を斧を研ぐことに使うだろう。
【解釈】

仕事の前には、入念な準備を。
それは仕事の効率を上げるだけでなく、安全に仕事することにもなるのです。

何か仕事を行う時、いきなり手を付けるより、段取りや準備を整えてから行なうと結果的に早く終わらせることができます。
準備も段取りも整えていないと、仕事の手順が悪かったり、途中で材料や工具を取りに行ったり、道具が壊れて仕事が中断したりもあります。

準備をしている時間は、一見すると仕事をしていないように見えます。
確かに本作業には手を付けていませんからね。しかし、その準備は着手後のスピードを劇的に向上させる効果があるのです。

仕事を始める前に、段取りを整え、スムーズに作業するための準備はとても大事です。

この準備には、仕事を安全に進めるためのことも含まれます。
例えば、安全設備が正常かを確認すること、作業場に倒れたり、つまづくものがないことを確認することなどです。

仕事の手を最も止めるものは、事故です。
事故が起こると、仕事は完全にストップです。休業になることだってあります。
熟練した作業者が怪我や死亡すると、仕事効率は長期にわたって落ちます。

仕事を効率的に進めたいならば、事故を起こさないようにすることです。
そのために、作業前の準備が果たす役割は大きいのです。

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