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くい打ち機、くい抜き機、ボーリング機械を使用する時の安全。その3

      2015/12/21

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くい打ち機やくい抜き機、ボーリングマシンは、ロッドと呼ばれる掘削機や、矢板を支え、地中深くまで打込みます。

とても身近な言い方をすると、地面にクギを打ち込むようなものでしょうか。
これを何十倍ものスケールにしたのが、くい打ち機などと言えます。

とても大きな機械ですし、強大な力を発揮しますので、部品同士の接続部は頑丈でなければなりません。
特に、ロッドや矢板などは、クレーン車で荷物を玉掛けするように、必要に応じて付けたり、外したりする部分です。
玉掛けが悪ければ、荷物が落下するのと同様に、ロッドなどが接続が不十分だと、落下してしまいます。

そのような部品の接続については注意が必要なので、安衛則でも規定を設けています。

【安衛則】

(矢板、ロッド等との連結)
第177条
事業者は、くい抜機又はボーリングマシンの巻上げ用ワイヤロープ、
滑車装置等については十分な強度を有するシャックル、
つかみ金具、ホイスティングスイベル等を用いて、
くい、矢板、ロッド等と確実に連結しておかなければならない。

矢板とは、土止めするための板のことです。幅が数十センチ、長さが数メートルのものが多く、地中深くに打ち込んで使います。何枚も連ならせ、壁を作ります。広い範囲で、深く掘削するときに、土砂崩れを防ぐものです。大規模な土止め支保工につかいます。

ロッドは、細長い金属の棒のことです。この棒を地中に入れていくことで、穴を深く掘っていくのです。
ロッドには、ドリルのような螺旋の刃が付いていて、回転させるタイプなどがあります。昔は、大きなハンマーでクイをガンガン打ち込むのもありましたが、騒音と振動が激しいので、最近は影を潜めていきました。

くいや矢板、ロッドといった掘削機とワイヤーロープなどとの接続は、十分に強固な部品で接続しなければなりません。

接続金具自体が、かなり重いものもありますが、強度を出すためには、必要な金具です。
これらの金具の止め金やボルト・ナットは、しっかり締めます。
締め方が甘いと、外れてしまうので、締めた後、使用前には点検をしておくほうがいいでしょう。

なおホスティングスイベルは、ロッドやくいをつなぐ金具のことです。

(ブレーキ等の備付け)
第178条
事業者は、くい打機、くい抜機又はボーリングマシンに
使用するウインチについては、歯止め装置又は
止め金付きブレーキを備え付けなければならない。
ただし、バンドブレーキ等のブレーキを備えるボーリングマシンに
使用するウインチについては、この限りでない。

くい打ち機などでの打込み作業や、掘削作業は、重いくいやロッドなどを使います。
これらは一度打込み始めると、そう簡単にストップさせることは困難を極めます。止めるためには、ブレーキ装置が必要です。

くい打ち機などのウインチは、歯止めやブレーキを備えれなければなりません。

バンドブレーキが付いているボーリングマシンの場合は、ブレーキの備え付けなくとも構いません。

(ウインチの据付け)
第179条
事業者は、くい打機、くい抜機又はボーリングマシンの
ウインチについては、浮き上がり、ずれ、振れ等が
起らないように据え付けなければならない。

ウインチは、ワイヤーを巻きつけたドラムのことです。
ワイヤーを伸ばすときには、送り出し、縮める時は巻き取ります。

ウインチでのワイヤーの伸縮は、くいの操作のキモです。
同時に、くい等の重量を受ける場所でもあります。

ウインチは浮き上がりやズレ、振れがないように据付けます。

滑車を経由するので、多少重量は軽減するとはいえ、数百キロから数トンの重量がかかる場所なので、頑丈さが必要になります。

くい打ち機が取り扱うものは、重いくいや矢板、ロッドなどです。これらを地中深くまで打ち込むのですから、各部にかなりの力がかかってしまいます。もし接続部が外れ、くいが倒れてしまうと、大変な事故になってしまいます。

確実な接続が必要ですし、接続部以外も頑丈さが要求されるので、構造自体にも厳しい規定があるのです。

まとめ。

【安衛則】

第177条
くい抜機又はボーリングマシンの巻上げ用ワイヤロープや滑車装置等については十分な強度を有するクランプなどで、確実にくいや矢板と連結しなければならない。
第178条
くい打機、くい抜機又はボーリングマシンに使用するウインチについては、歯止めやブレーキを備えれなければならない。

第179条
くい打機、くい抜機又はボーリングマシンのウインチについては、浮き上がり、ずれ、振れ等が起こらないように据え付けなければならない。

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