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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

整理整頓という行動は、アクティブ瞑想と言えるかも

      2016/01/04

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AmazonのサービスにAudibleというものがあります。

audible

これは、本を音声で聞くものです。音声化されているものは、さほど多くはないのですけども、本を聞けるというのは大変なメリットです。車の中などでも聞けますからね。

私は昔からラジオドラマ、オーディオドラマが好きなので、このAudibleはありがたいです。 ただ月額1500円は高いのですけども。

さて、先日このAudibleで、「「そうじ力」であなたが輝く」舛田光洋著を聞きました。



内容は、簡単にまとめてみると次のようなものでしょうか。
心の乱れは部屋に現れる。そして部屋を掃除することで、自分自身を見つめなおし、結果としてピカピカの部屋と同様に自分自身も輝くようになる。

実際に著者が指導し、掃除を行うことで、生き方が変わった人たちのエピソードがいくつも紹介されています。

心の乱れが、部屋の乱れというのは、分かる気がします。
私も、前職にいた時、かなりのストレスでうつ状態になっていましたが、部屋が乱れに乱れていました。営業なのに服も汚かったです。ワイシャツの襟が汚れていたりしてました。

休みはたまにあったのですが、何もやる気にならず、1日中ぐったりしているだけでした。
元々ずぼらな性格だったので、部屋が常にきれいだったとは言いがたいのですが、当時は心の乱れがそのまま部屋に現れていたかと思います。

その後退職し、今に至るものの、今は比較的片付けたり、きれいにすることが好きです。
ものすごくバカみたいな話ですが、ダウンタウンの松本さんが以前されていた「放送室」というラジオで度々話題に上がっていた「きっちり委員会」を自分の中で立ち上げ、住環境や仕事環境を「きっちり」させようとしています。

昨年末は、部屋をなんとか北欧風にできないものかと掃除とアレンジをしていました。これはあんまり関係ないですけどね。

それはさておき、先に挙げた本では、ただ単に掃除をすれば、生き方が変わるといっているのではありません。
きちんと掃除を行うためのセットアップを行ってこそ、行動に意義が生まれるのです。

例えば、キッチンを掃除することで、自分の何を見つめていくかというセットアップです。
多くの場合、油でベトベトに汚れたレンジ周りは自分と重ね合わせてしまいます。そのレンジの汚れを見つめることは、自分の心の乱れや歪みなどを見つめることになります。
そして汚れを落としていくことで、自分の心のなかの乱れを正していくのです。

行動だけ見ると、非合理的です。
合理的に考えるならば、掃除なんぞに遠回りするのではなく、実(仕事や自分の懸念していること)に対して、問題解決を行っていくことの方が手っ取り早いと考えるのではないでしょうか。

掃除自体には深い意味はありません。その行動にどのような意味を見出すかとい事に意味があります。

この本を読んでいて(聞いていて)、思ったのは、舛田さんが言われる掃除というのものは、一種の瞑想になるのではないかということです。

瞑想というと、禅が思い浮かぶんじゃないでしょうか。
座禅を組み、目を閉じ、集中することです。

瞑想は、なんでもGoogleなどアメリカの最先端の会社でも取り入れられているとか。(そんな本が出ていますよね。)
スティーブ・ジョブズも禅を取り入れていたと言われていますね。



瞑想は、自らを見つめ、頭の中を整理することです。
そういう意味では、意味付けられた掃除は、広い意味で瞑想と言ってもいいんじゃないでしょうか。

一心不乱に集中し汚れを落としつつ、自分自身と見つめ、会話する行為は、とてもアクティブな瞑想といえます。
自分を見つめる方法は、掃除である必要はありません。座禅でもいいですし、ランニングだっていいと思います。

つまり、自分を見つめ、頭の中を整理するプロセスが大事なのです。

さて、ここから安全へこじつけていきます。

index_arrow整理整頓は仕事と自分を見つめなおすプロセス

掃除に通じる行為というと、4S、5Sがあります。
中でも、整理と整頓は事故を防ぐために、大事です。

作業場で不要ものが溢れていると、つまづき、ぶつかるなどが起こりやすくなります。
業績が悪かったり、人間関係が悪い会社は、不要品に溢れ、物が乱れています。
不思議な事に、会社や作業する環境に現れるのです。

整理整頓せずに仕事を続けるということは、仕事の区切りがないともいえます。ただ延々に続き、完了がないのです。

終わりの見えないことは非常にしんどいです。
マラソンはいつ終わりともしれないと走っていますが、42.195キロで終りがあります。 それまでの間にも、10キロ、ハーフという感じで、区切りの目安をつけていると思います。よく次の電柱までは頑張ろうと走っているというのも耳にします。

整理とは、仕事の区切りをつけることになります。
使っていた材料や道具を片付け、不要なものを捨てる。そうして、次の仕事に移るのです。

これにさらなる意味付けをするならば、仕事の内容を見つめなおし、次に段取りを考えるプロセスになるともいえます。
つまり作業場、身の回りを整理するのは、仕事についても整理しているのです。

忙しなくしていては、頭の中を整理する時間も惜しいでしょう。
しかし、身の回りを整理すると次の仕事がやりやすくなります。この時間と行動は、一種の時間の投資です。

Googleなどでは、スタッフは高いパフォーマンスを要求されています。高い生産性が求められているのですから、1分、1秒が惜しいはずです。その人たちが、貴重な時間を瞑想に当てているのは、その時間を投資しても、十分に見返りがあると考えているからではないでしょうか。

整理整頓する時間がないと考えているならば、時間の使いかたを見なおしたほうがいいです。
作業場を片付けながら、仕事と自分の心の中も整理することができます。
それだけの投資価値のある時間と労力です。

そして、整理整頓は安全活動では最も基本になるものです。



これをきちんと上手く使えば、より1人1人の作業者が高い安全意識を持たせることが出来るのではないでしょうか。

大切なことは、意味付け、セットアップです。
きちんと整理整頓の意義を伝えて、行わせなければなりません。出来るならば、整理しながら今やってきた仕事方法を見つめ直させると、一石二鳥です。

いずれにせよ、整理整頓は事故防止のために大事です。
通路にものがなければ、それだけで足を引っ掛けることがありません。

整理整頓が瞑想になる。安全教育にそういうことを加えるといいかもしれませんね。

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