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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

建設用リフトの安全 その6。作業時の禁止事項

      2019/02/16

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建設用リフトは高い場所に物を運ぶ機械です。
そして地上から離れた、高い場所というのは風の影響を受けやすくなります。
(風を遮るものが、地表から離れれば離れるほど少なくなりますからね。)

風の影響を受けやすいということは、高所では運んでいる荷物が触れやすくなると言えます。
そのためクレーンなどの吊り作業は、強風時は禁止です。

建設用リフトを使った作業もこういった天候の影響を受けやすく、禁止事項や対応をしておくものがあります。

こういった建設用リフトの禁止事項や作業時の制限も、クレーン則で規定されているのです。

【クレーン則】

(暴風時の措置)
第189条
事業者は、瞬間風速が毎秒35メートルをこえる風が吹くおそれのあるときは、
建設用リフト(地下に設置されているものを除く。)について、控えの数を増す等
その倒壊を防止するための措置を講じなければならない。

屋外での作業は天候の影響を受けやすくなります。
雨や風は作業の中断を余儀なくしたりもします。

建設用リフトは高所に荷物を運ぶ機械なので、当然雨風の影響は避けられません。
台風などの大荒れの天気の時には、作業できないのはもちろんですが、風に吹き飛ばされないような対処も必要になるのです。

建設用リフトは風速が毎秒35メートルをこえる風が吹く恐れがあるときは、倒壊防止の対策をしなければなりません

基本的にはリフトの両側に柱を立て、ワイヤーロープを巻いたり伸ばしたりする構造です。
縦方向は重量物を持ち上げる力が強いのですが、横からの力には弱いといえます。

ましてや毎秒35メートルの風ともなると台風なみです。下手をすると物が飛び交う可能性があるほどです。弱いトタン屋根程度なら、剥ぎ取られかねません。

そのため、横からの力れ耐えられるように、控え(つっかい棒など)で固定する必要があるのです。

(運転位置からの離脱の禁止)
第190条
事業者は、建設用リフトの運転者を、搬器を上げたままで、運転位置から
離れさせてはならない。

2 前項の運転者は、搬器を上げたままで、運転位置を離れてはならない。

建設用リフトは、自動で上げ下げする機械ではありません。
運転者(オペレーター)が、動かしたり、ブレーキを掛けたりします。

基本的にリフトが宙にある間は、安定していません。なぜならただ数本のワイヤーロープで支えられているに過ぎないからです。そのため風の影響などを受けやすく、もしワイヤーに破損があれば、リフトが落下ということもあるのです。
オペレーターは、こういった不測の事態が起こらないように、コントロールしなければなりません。

建設用リフトの運転者は機器を吊り上げたままで、運転席から離れてはいけません。

運転席から離れる時は、地上にリフトを下ろし、落下の危険がないようにしてからです。

これはクレーンなどでも同様ですね。

(組立て等の作業)
第191条
事業者は、建設用リフトの組立て又は解体の作業を行なうときは、
次の措置を講じなければならない。

  1)作業を指揮する者を選任して、その者の指揮のもとに作業を実施させること。

  2)作業を行なう区域に関係労働者以外の労働者が立ち入ることを禁止し、
   かつ、その旨を見やすい箇所に表示すること。

  3)強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、
   当該作業に労働者を従事させないこと。

2 事業者は、前項第1号の作業を指揮する者に、次の事項を行なわせなければならない。

  1)作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を指揮すること。

  2)材料の欠点の有無並びに器具及び工具の機能を点検し、不良品を取り除くこと。

  3)作業中、要求性墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること。

建設用リフトは機械ではありますが、地上数十メートル以上の高所まで支柱を建てる大きなものです。
それだけ大きなものになると、大型トレーラーで運ぶというわけにもいきません。

部品を運びこんで、現地で組み立てることになります。

大きな機械の組立は危険を伴います。しかも工場などではなく屋外での組立なので、作業条件もよくないことも少なくありません。

建設用リフトを組み立てる時は、安全に配慮した措置をとらなければなりません。

どのような措置かというと次の通りです。

1. 作業指揮者を決めて、指揮させる。
2. 作業場は関係者以外の立入りを禁止する。
3. 大雨、強風、大雪などの悪天候時は、作業を禁止する。

作業指揮者は作業主任者と違い、特に資格などは必要ありません。しかし全くの素人では困りますので、建設用リフトの組立、解体の作業に長年携わってきた人が望ましいです。

作業指揮者の役割は、作業主任者が行なうものに似ていて、次のことです。

1.作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を指揮すること。
2.材料や器具、工具の機能を点検し、不良品を取り除く。
3.作業中、安全帯(要求性墜落制止用器具)等及び保護帽の使用状況を監視すること。

作業主任者の役割ということで、よく見かける内容です。
技能講習などはありませんが、それと同様の能力と管理が必要になるのです。

作業時には注意すべきことは少なくありません。
そのため、天候の確認や作業時の禁止事項は守らなければならないのです。

まとめ。

【クレーン則】

第189条
瞬間風速が毎秒35メートルをこえる風が吹くおそれのあるときは、倒壊を防止しなければならない。
第190条
建設用リフトの運転者を、搬器を上げたままで、運転位置から離れさせてはならない。
第191条
建設用リフトの組立て又は解体の作業を行なうときは、指揮者を定めるなどの措置を取らなければならない。
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