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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

新しいことを取り入れるのは、抵抗感もある

      2016/04/17

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最近ですが、私の会社ではグループウェアのサービスを取り入れました。
何かというと、サイボウズLIVEというサービスです。

今まで会社で支給している携帯はガラケーでした。過去に色々ありまして、メール機能もなく電話のみでした。 しかし流石に、ちょっとしたことでも電話がかかってくることが煩わしくなってきていました。

そのため社内での連絡の負担を軽減する目的で、サイボウズLIVEを導入することを決めたのでした。
これに合わせ、支給する携帯をスマホに変えました。

今までの状況から考えると、一気にIT化です。
個人的には、連絡の煩わしさが減り、助かっています。

導入にあたっては、かなり強引に進めました。
事務側には根回ししたのですが、最も使う頻度が高くなるであろう社員に対しては導入する方針を伝え、推し進めました。
流石に高齢の人は使いこなせない人もいますが、それは従来通り電話という感じです。
とりあえず全員スマホで電話を受ける、掛けるのはできます。

今回の件について、強引に推し進めまたのも一因ですが、新しいことを導入するときには、多少なりとも抵抗があります。
サイボウズLIVE導入でも、当初ありました。
しかし1ヶ月、2ヶ月と経つ内に、新しいやり方も馴染んできている様子です。

新しいものを目の前にした時、積極的に取り入れようとする人もいますが、抵抗感を抱く人も少なくありません。 むしろ多くの人は抵抗感を抱くのではないでしょうか。

人間は変化を好みません。変化しないことが、安心で安定するからです。
いうなれば、慣性の法則が人間にも当てはまるともいえそうです。

特に習慣として身についたものを、変化させるのは、相当労力が必要です。
ダイエットが失敗するのも、体系や食習慣を変えるのが大変だからでしょう。どんなに良くないとわかっていても、変わらないのです。
禁煙も同じですね。

どんな非効率的で、理不尽なことでも、変化するより、古いことを守ることの方が楽だと思う人が少なくないのです。
多くの場合、社会などからの外圧によって、仕方なしに従うというのが多いようです。

サイボウズLIVE導入も会社としての外圧なので、従わざるを得ないというのが社員の気持ちでしょう。
この程度であれば、しばらくすると慣れてくるでしょうが、世の中にはもっともっと大きな変化を要求されることも多いです。

IT化やグローバル化は、否応無しの変化を強いてきたものに違いないでしょう。
そしてこれらは抵抗感を抱いても、下側ざるを得ないものです。

安全についての考え方も、変化を強いるものです。
ある意味安全活動の歴史は、抵抗感との戦いといえそうです。

index_arrow安全は抵抗を生む

安全の必要性が高まったのは、事故の痛みに耐えかねてというのが1つの理由でしょう。
明治になり殖産興業が盛んになりました。各地に工場が作られ、多くの労働者が働きました。生産性は増す一方、労働災害も増していったのでした。しかも経営者も労働者も、労働災害を当たり前のものだと考えていたのです。

蒲生俊文氏は日本の安全衛生の黎明期を創った1人ですが、蒲生さんが安全についての必要性を説いたところ、反対の声も多かったようです。
経営者からは、「安全なんぞに金を掛けても、生産性があがらん。むしろ金ばかり掛かる。」という意見がありました。さらに経営者だけでなく、安全活動による恩恵が大きいはずの労働者からも「そんな面倒なことやってられるか。」といった反対の声があったのでした。

しかし蒲生さんはそれらの抵抗に負けませんでした。
その蒲生さんの尽力の結果、現在何よりも安全が大切だよねという意識が根付いたのです。

この新たな安全対策の導入と抵抗は相変わらずあります。
安衛法が導入され時も抵抗があったでしょう。
法律で規制が強化される以外にも、ヘルメットを着用すること、安全帯を着用することなどが徹底される過程においては、抵抗や反発があります。
「昔はそんなもの着けなくてもよかった。」や「そんなもの着けていたら仕事にならん。」などと、年配の方から言われたりもします。

安全の技術も日々進化しています。規制も強化されていきます。
かなりの息苦しさも感じますが、命を守るという目的を考えると、不合理とはいえません。

新たな安全対策を導入するには、当初のうちは無理やり押し進めるとこもあるでしょう。
もし導入したものの効果がないものは改める必要があります。
しかし効果が認められるものについては、しばらくは強制するのも悪くないのではと考えます。
KYなどのように、そのうち習慣化していくと思います。

ある程度強制するのも悪くないですが、その時注意しなければならないのが、なぜ新しいものに導入するのかの理由を伝えることです。

理由なく押し付けるのは、誰でも嫌です。抵抗とか、反発が激しくなります。

「嫌だな。でも仕方ないか。」と一定の理解を得た上で、進めましょう。

一応、サイボウズLIVE導入の時も、メリット・デメリットは話しましたよ。

安全管理での規制強化というと、昨年の法改正で足場の規制が改正されてなどがあります。また化学物質の取り扱いではリスク・アセスメントが義務化されました。
今後もどんどん規制は強化されていくでしょう。

正直息苦しさも感じます。抵抗感もあるでしょう。
しかし何が大切かということを明確にして、変化していくことも求められていくのは間違いないでしょう。

変化に対して、どう受け入れていくのか。
安全に限らず、必須スキルであるのは間違いありませんね。

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