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工事現場の分電盤、点検していますか?

      2016/07/31

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建設工事は、数カ月から長いもので数年続きます。
その間、現場近くに現場事務所を設置しますが、この時欠かせないものがあります。

それは電気です。
電気を引き込まないと、エアコンも使えません。また、コピー機もパソコンも使えないので、事務所を構えても仕事になりません。
事務所だけでなく、工事現場でも電気を使用する事が多いので、こちらにも電気を引き込んでやる必要があるのです。

電気の引き込み作業は電力会社に依頼することになりますが、引込み先の管理は工事を請負った会社で行わなければなりません。

電気の引込みには、まず引込柱という電柱を建てます。電力会社はこの電柱まで、電線を伸ばしてくれます。
電線まで繋げられた電線は、まず分電盤という場所に引込まれます。
分電盤から、各照明や動力に電気が送られていくのです。

分電盤は、各家庭にもありますね。
停電した時、ブレーカーのスイッチを入れたりしますが、このブレーカーを収めている箱が分電盤というものです。

工事現場や工事の現場事務所には、仮設の分電盤が欠かせないのです。

仮設の分電盤の設置は、電力会社の範囲ではありません。
設置する会社自ら行います。しかし誰でも出来るものではありません。
電気工事会社または電気工事士が行います。

つまり有資格作業なのです。
設置後、電気を使えるようになるのですが、安全に使い続けるには注意が必要です。

この注意とは、つまり点検をするということです。
なるべくならば毎日点検するのが望ましいです。

しかしこの法的根拠はというと、明確なものはありません。
ただし関係しそうな条文として、安衛則第352条と第353条があります。

(電気機械器具等の使用前点検等)
第352条
事業者は、次の表の上欄に掲げる電気機械器具等を使用するときは、
その日の使用を開始する前に当該電気機械器具等の種別に応じ、
それぞれ同表の下欄に掲げる点検事項について点検し、
異常を認めたときは、直ちに、補修し、又は取り換えなければならない。

(表略)
第333条第1項の感電防止用漏電しや断装置作動状態

第333条の漏電しゃ断器とは、電動機付きの工具使用時に、感電の恐れがある場合なので、分電盤が対象かいうと苦しい物があります。

(電気機械器具の囲い等の点検等)
第353条
事業者は、第329条の囲い及び絶縁覆いについて、
毎月1回以上、その損傷の有無を点検し、異常を
認めたときは、直ちに補修しなければならない。

この囲いを分電盤の箱と解釈すると、この条文は適用されそうです。

法的根拠として明確ではありませんが、分電盤は現場で使う電気の大元締めです。
感電事故などを防ぐためにも、分電盤の日常点検はぜひ行ってください。

index_arrow分電盤の点検

分電盤の点検ですが、注意点があります。

内部の漏電しゃ断器のテスト、機器や配線の補修は電気工事士、または低圧電気取扱業務の特別教育修了者でなければなりません。

原則としては、しゃ断器の入り切りも有資格者でなければならないのです。誰でもできるような操作ですが、実はそうでもないのです。

毎月1回は、漏電しゃ断器のテストボタンを押して、作動確認する必要がありますが、これは有資格者が行ってください。

こういった事情があるので、正副の取扱責任者は電気資格者が望ましかったりします。

ちなみに、分電盤の正取扱責任者は元請け会社の社員でなければなりません。副の取扱責任者もその現場に常駐している人です。できたら有資格者が望ましいです。
たまに分電盤を取り付けた電気会社を取扱責任者にしていることもあるのですが、これはダメなので、注意してくださいね。
緊急時の連絡先として、掲載しておくのOKです。

毎日行う点検は、資格がなくともできる目視点検が中心になります。

具体的な点検項目はこんなものです。

・取扱責任者名と明示されているか
・分電盤内に不要なものはないか
・蓋はあるか
・使用していない間は施錠しているか
・アースは取り付けられているか
・漏電しゃ断器機能しているか
・ケーブルに行き先表示は着けられているか
・スイッチは破損していないか
・締付ビスに緩みはないか、加熱で変色していないか
・端子部に防護カバーはついているか


目視で行うことが多いです。
もし破損などがあれば、取り付けた電気工事会社に依頼するなどしましょう。

分電盤の点検は、工事現場などで使われます。
ショベルカーやクレーンなどであれば、注意して点検もしますが、分電盤は忘れられがちです。
しかし分電盤に不備があると、漏電や短絡など感電の危険を招きます。

感電の危険を防ぐには、日々の点検が大事なのです。
これはショベルカーなどと同じくらい大事にしなけばならないことですね。

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