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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

足場を使うあなたも足場特別教育の対象者に含まれるかも

   

間もなく足場の特別教育の猶予期間が終わります。

平成27年7月1日に施工された安衛法(安衛則)の法改正があったのですが、改正された当日から「違反だ!」などとされてしまうと困ってしまいます。
そこで本格的に取り締まったりするまで、しばらく時間を置くから、準備しておいてねと、猶予期間が設けられるです。

この猶予期間は2年間です。
つまり今年、平成29年6月30日までです。
猶予期間明けの7月1日からは「足場作業しているのに、特別教育を受けていないじゃないか」と違反になり、摘発されても文句は言えません。

他の法律と同じく、知らなかったでは済まなくなるのです。

さて冒頭の繰り返しになりますが、猶予期間が間もなく終わりますが、受講はお済みでしょうか?

足場の特別教育なんてあるのかと、初めて知った人いるでしょう。
また、特別教育があるのは知っているが、自分に必要かどうか判断できないという人もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は足場の特別教育の対象者についてまとめてみます。

まず、いきなりなのですが、1つ過去の記事について、訂正です。

足場の特別教育の猶予期間は1年を切りました

この記事で、「経験者は3時間の短縮教育ですが、猶予期間を過ぎると、6時間教育になる」と書いていたのですが、これは誤りでした。
正しくは、このようになります。

「平成27年7月1日時点で、足場の組立て解体等の作業従事の経験がある人は、猶予期間終了後も短縮の3時間教育です。」

誤解を与えてしまい、申し訳ございません。ここで訂正致します。
元の記事も訂正しております。

というわけで、Q&Aです。

Q 特別教育の講義時間は何時間ですか?
6時間です。
ただし平成27年7月1日時点で作業経験がある人は、半分の3時間まで短縮されます。
Q 経験年数は何年以上などあるのですか?
年数などはありません。
平成27年7月1日時点での経験になります。
Q 短縮講習を受けるのに、何か経験を証明するものは必要ですか?
自己申告だけでよいのですか?
事業者証明を提出してもらうことが多いです。

ただし一人親方の場合、事業者証明とするのは困難なので、元請けや同業者から証明してもらうことも代用する方法もあります。
元請けや同業者からの証明も困難な場合は、本人の証明でも可とされることもあります。

※証明については、研修先に問い合わせるのが、確実です。

Q 短縮講習になるには、どんな経験が必要ですか?
足場の組立て、解体、変更などの経験です。
足場の組立て等とは、作業床を取付けたり、建地を建てたり、筋交いを取付けたりの作業です。

足場を登るだけや、作業床上での作業は、経験に含まれません。

Q 特別教育は、どんな作業をする人が受けなければならないのですか?

足場の組立、 解体又は変更の作業に係わる業務を行う人です。
作業床や建地、筋交い、手すり、壁つなぎ等といった部材を組み付けたり、取外したりする作業を行う人です。
足場の高さは関係ありません。

ただし「地上又は堅固な床上における補助作業は除く」とあります。これは地上または堅固な床上で、材料を運んだり、整理等の作業のことです。
足場材の取付けや緊結といった作業は補助作業は含まれません。

また足場に登って、材料運搬や整理する場合も補助作業に含まれないので注意が必要です。

Q 業種は関係ありますか?
業種は関係ありません。

足場の使用としては建設業が多いですが、他業種でも足場の組立解体等を行うのであれば、特別教育を受けなければなりません。

Q 足場上での作業時に、一時的に手すりを外したり、元に戻したりするのにも特別教育が必要ですか?
結論としては、足場で手すりを外す作業をするのであれば、特別教育を受けておくほうが望ましいです。

対象となる作業、ならない作業について、厚生労働省のリーフレット「 足場からの墜落防止のための 措置を強化します 」の資料の4ページ下欄の「留意点」にこんな記述があります。

<留意点>
足場の場合:
「一部解体または変更」には、建わく、建地、交さ筋かい、布などの足場の構造部材の 一時的な取り外し、または取付けのほか、足場の構造に大きな影響を及ぼすメッシュ シート、朝顔などの一時的な取り外し、または取付けが含まれます。

ただし、次のいず れかに該当するときは、「一部解体または変更」に含まれません。

(1)作業の必要上、臨時に足場用墜落防止設備(足場の構造部材である場合を含む)を 取り外す場合、またはこの設備を原状に復す場合には、局所的に行われ、これに よって足場の構造に大きな影響がないことが明らかで、足場の部材の上げ下ろしが 伴わないとき

(2)足場の構造部材ではないが、足場の構造に大きな影響を及ぼすメッシュシートなど の設備を取り外す場合か、この設備を原状に復す場合で、足場の部材の上げ下ろしが 伴わないとき

作業構台の場合:
「一部解体または変更」には、作業の必要上、臨時に手すり等や中桟等を取り外す 場合と、この設備を原状に復す場合は含まれません。

メッシュシートや手すりなど構造に大きな影響がない部分1箇所程度を、一時的に取外したり、復旧するのは、「一部解体または変更」 に含まれないので、特別教育がなくとも可能と解釈できます。
なお、足場の部材でも「筋交い」や「作業床」などは構造に影響があるので「一部解体または変更」に含まれます。

ただし、層全体の手すりを外すとなると「局所的」から外れますので、「一部解体または変更」に含まれます。
またシートや手すりを別の層に移動されると、「足場の部材の上げ下ろしが 伴わない」から外れますので、「一部解体または変更」に含まれます。

Q 移動式足場(ローリングタワー)の組立て等も、特別教育が必要ですか?
必要です。

組立て解体だけでなく、移動させるのも「変更」に含まれるので、特別教育が必要です。
Q 脚立足場は低いところで使うのですが、特別教育が必要ですか?
必要です。

2メートル未満の脚立足場の組立て解体等も、特別教育が必要です。
Q 脚立を使うのも、特別教育が必要ですか?
脚立単体での使用では、必要ありません。
脚立足場を組立てたりする時に必要になります。
Q 足場の特別教育は、年齢制限はありますか?
年齢制限はありません。

ただし、18歳未満の人は、年少者労働基準規 則第 8 条第 25 号の業務(足場の組立て、解体又は変更の業務 (地上又は床上における補助作業の業務を除く))に就かせられませんので、注意して下さい。

Q 足場作業主任者の技能講習を受講した人も、特別教育が必要ですか?
必要ありません。

技能講習は、特別教育の上位資格になるからです。
また、技能講習修了者以外にも、次の人は特別教育が免除になります。

○とびに係わる1級又は2級の技能検定に合格した者

○とび科の職業訓練指導員免許を受けた者

○建築施工系とび科の訓練(普通職業訓練)を修了した者、
 居住 システム系建築科を修了した者、
 居住システム系環境科の訓練 (高度職業訓練)を修了した者等足場の組立て等
 作業主任者技能講習規程第 1 条各号に掲げる者

Q 猶予期間が過ぎると、どうなりますか?
特別教育を受けていない人が足場の組立等を行った場合は、違反となり、罰則対象になります。
ちなみに、安衛法第119条の「懲役6か月以下若しくは50万円以下の罰金」が罰則となります。

以上、よく質問のある項目についてまとめてみました。

より細かい条件についてはどうなんだなどあるでしょうが、こちらにもQ&Aがあるので、参考にして下さい。

(財)中小建設業特別教育協会 よくあるご質問・回答【足場の組立て等特別教育】

自分が対象なのかどうか、特別教育を受けなければならないのかどうかなど、気になるかと思います。

私の意見としては、足場を使うのであれば、受けておくのがいいんじゃないかと思います。

いずれにせよ、猶予期間の終わりが目前なので、駆け込み受講なんてのも増える可能性があります。
そうなると、定員オーバーで受講できないなんてこともあるので、早めに計画されることをおすすめします。

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