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有機溶剤取り扱い時の規則。その6

   

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屋内の有機溶剤業務を行う場合は、発生源の密閉や局所排気装置などの設備を設けなければなりません。
ただし、設置できない理由などがある場合は、特例で設備設置の免除となることもあります。

免除になる場合も、忘れてならないの、労働基準監督署長の許可が必要になるということです。
勝手に免除になると判断してはいけないので、注意して下さい。

免除規定についても、有機則に規定されています。

【有機溶剤中毒予防規則】

(労働基準監督署長の許可に係る設備の特例)
第13条

事業者は、屋内作業場等において有機溶剤業務に労働者を従事させる場合において、
有機溶剤の蒸気の発散面が広いため第5条又は第6条第2項の規定による設備の設置が困難なときは、
所轄労働基準監督署長の許可を受けて、有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置
及びプッシュプル型換気装置を設けないことができる。

2 前項の許可を受けようとする事業者は、局所排気装置等特例許可申請書(様式第2号)に
  作業場の見取図を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

3 所轄労働基準監督署長は、前項の申請書の提出を受けた場合において、第1項の許可をし、
  又はしないことを決定したときは、遅滞なく、文書で、その旨を当該事業者に通知しなければならない。

屋内での有機溶剤作業を行う場合、第10条で床や壁など蒸気の発散面が多い場合は、全体換気装置を付けることで、局所排気装置などの設備を設けなくともよいという規定がありました。

この規定とあわせて、局所排気装置等を設けなくことが出来る規定があります。

屋内作業場などで、蒸気の発散面が広いため、設備設置が困難な場合、所轄労働基準監督署長の許可を得て、局所排気装置などの設備を設けないことができます。

設置が困難だと、設備設置が免除免除となるわけではありません。
所轄労働基準監督署長に、局所排気装置等特例許可申請書を作業場の見取り図を添えて提出する必要があります。

この提出を受けて、労働基準監督署長は許可を行うことになります。

基本的には設備の設置は必要です。
特例として、労働基準監督署長の許可があった場合の特例措置だということを忘れてはいけません。

第13条の2

事業者は、第5条の規定にかかわらず、次条第1項の発散防止抑制措置(有機溶剤の蒸気の発散を防止し、
又は抑制する設備又は装置を設置することその他の措置をいう。以下この条及び次条において同じ。)に
係る許可を受けるために同項に規定する有機溶剤の濃度の測定を行うときは、次の措置を講じた上で、
有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置及びプッシュプル型換気装置を設けないことができる。

  1)次の事項を確認するのに必要な能力を有すると認められる者のうちから確認者を選任し、
   その者に、あらかじめ、次の事項を確認させること。

イ 当該発散防止抑制措置により有機溶剤の蒸気が作業場へ拡散しないこと。

ロ 当該発散防止抑制措置が有機溶剤業務に従事する労働者に危険を及ぼし、又は労働者の健康障害を
  当該措置により生ずるおそれのないものであること。

 2)当該発散防止抑制装置に係る有機溶剤業務に従事する労働者に送気マスク
  又は有機ガス用防毒マスクを使用させること。

2 事業者は、前項第2号の規定により労働者に送気マスクを使用させたときは、当該労働者が
  有害な空気を吸入しないように措置しなければならない。

屋内の有機溶剤作業では、発散防止抑制措置を行い、労働基準監督署長の許可申請を行うにあたっては、濃度を測定しなければなりません。
濃度測定は、現状を確認する必要があります。この時設備が稼働していると、正確な数値は測れません。

発散防止抑制装置に関わる許可得るための、濃度測定を行う場合は、一定の措置を講じる上で、局所排気装置等を設けないことができます。

一定の措置とは、次のことです。

1.確認者を選任して、発散防止抑制措置によって、有機溶剤が他の場所に拡散しないこと、健康障害の恐れがないことを確認させる。

2.発散防止抑制措置に関わる作業者が、送気マスクや防毒マスクを使用される。

発散防止抑制措置が有効に稼働していることを確認することが重要です。

第13条の3

事業者は、第5条の規定にかかわらず、発散防止抑制措置を講じた場合であって、当該発散防止抑制措置に
係る作業場の有機溶剤の濃度の測定(当該作業場の通常の状態において、労働安全衛生法 (以下「法」という。)
第65条第2項 及び作業環境測定法施行規則 第3条 の規定に準じて行われるものに限る。
以下この条及び第18条の3において同じ。)の結果を第28条の2第1項の規定に準じて評価した結果、
第一管理区分に区分されたときは、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、当該発散防止抑制措置を
講ずることにより、有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置及びプッシュプル型換気装置を
設けないことができる。

2 前項の許可を受けようとする事業者は、発散防止抑制措置特例実施許可申請書(様式第5号)に
  申請に係る発散防止抑制措置に関する次の書類を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

 1)作業場の見取図

 2)当該発散防止抑制措置を講じた場合の当該作業場の有機溶剤の濃度の測定の結果及び第28条の2第1項の
  規定に準じて当該測定の結果の評価を記載した書面

 3)前条第1項第1号の確認の結果を記載した書面

 4)当該発散防止抑制措置の内容及び当該措置が有機溶剤の蒸気の発散の防止又は抑制について
  有効である理由を記載した書面

 5)その他所轄労働基準監督署長が必要と認めるもの

3 所轄労働基準監督署長は、前項の申請書の提出を受けた場合において、第1項の許可をし、
  又はしないことを決定したときは、遅滞なく、文書で、その旨を当該事業者に通知しなければならない。

4 第1項の許可を受けた事業者は、第2項の申請書及び書類に記載された事項に変更を生じたときは、
  遅滞なく、文書で、その旨を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

5 第1項の許可を受けた事業者は、当該許可に係る作業場についての第28条第2項の測定の結果の評価が
  第28条の2第1項の第一管理区分でなかったとき及び第一管理区分を維持できないおそれがあるときは、
  直ちに、次の措置を講じなければならない。

 1)当該評価の結果について、文書で、所轄労働基準監督署長に報告すること。

 2)当該許可に係る作業場について、当該作業場の管理区分が第一管理区分となるよう、施設、設備、
  作業工程又は作業方法の点検を行い、その結果に基づき、施設又は設備の設置又は整備、作業工程又は
  作業方法の改善その他作業環境を改善するため必要な措置を講ずること。

 3)前2号に定めるもののほか、事業者は、当該許可に係る作業場については、労働者に有効な呼吸用保護具を
  使用させること。

6 第1項の許可を受けた事業者は、前項第2号の規定による措置を講じたときは、その効果を確認するため、
  当該許可に係る作業場について当該有機溶剤の濃度を測定し、及びその結果の評価を行い、並びに当該評価の
  結果について、直ちに、文書で、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

7 所轄労働基準監督署長は、第1項の許可を受けた事業者が第5項第1号及び前項の報告を行わなかったとき、
  前項の評価が第一管理区分でなかったとき並びに第1項の許可に係る作業場についての第28条第2項の測定の
  結果の評価が第28条の2第1項の第一管理区分を維持できないおそれがあると認めたときは、遅滞なく、
  当該許可を取り消すものとする。

作業場に発散防止抑制措置を行って、効果が認められた場合も、設備が免除になります。
この場合、濃度測定を行い、その結果によって評価の上、判断になります。

発散防止抑制措置を行い、濃度測定し、第一管理区分と評価された場合、局所排気装置等の設けなくともよいことになります。

測定評価の結果は、労働基準監督署長に許可申請書とともに提出しなければなりません。

許可を得た後も、第一管理区分は維持し続ける必要があります。
もし維持できない場合は、労働基準監督署長に報告するともに、環境改善に努めます。

それでも第一管理区分を維持できない場合は、許可の取り消しとなります。

屋内作業では、局所排気装置等は原則設置です。
設置しないのは、特例の許可なのだということです。

まとめ。

【有機溶剤中毒予防規則】

第13条

屋内作業場等の有機溶剤業務で、有機溶剤の蒸気の発散面が広く設備の設置が困難なときは、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、局所排気装置等を設けないことができる。

第13条の2

発散防止抑制措置に係る許可を受けるための有機溶剤の濃度の測定を行うときは、一定の措置を講じた上で、局所排気装置等を設けないことができる。

第13条の3

発散防止抑制措置結果を評価した結果、第一管理区分に区分されたときは、労働基準監督署長の許可を受けて、発散防止抑制措置を講ずることにより、局所排気装置等を設けないことができる。

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