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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

国交省が吉本とコラボして、ヒヤリハットの動画を公開。これを使った安全教育とは。

      2018/02/04

建設業の安全教育に使えそうな内容の紹介をしてみます。

労働新聞社のニュース記事を見ていたら所、こんな記事がありました。

ヒヤリ・ハットでビデオ 専門工事業向けにHP公開 国交省・吉本興業とタッグ(リンク先記事なし)

国交省が、建設業のヒヤリハットについての動画を公開したとのこと。

この手の動画では、ただ解説してるだけの眠気を誘うものが少なくありません。
しかし公開されたものは、吉本興業とコラボして作成したものだそうです。

タイトルは「おうちクラブの事例から学ぶ!ヒヤリハット講習~建設現場はヒヤリとしてハッとすることがいっぱい~」 です。

名前から察するに、おかずクラブが絡んでいるのかと思われるのですが、案の定オープニングから出演されていました。(オープニングだけでしたけど。)

動画は前編、中編・後編の3本アップされています。
動画は1本につき約12分程度です。ですから合計で30分くらいです。

内容は見ていただくのが早いのですが、ペナルティのヒデさんが講師となり、ワッキーさんを始めとする芸人さんがヒヤリハットに関するクイズを答えるというものです。

ヒヤリハットは、 「建設現場の事故防止等のためのヒヤリ・ハット事例等の共有について」のページにもあるのですが、内装工事、鉄筋工事、型枠工事で実際に発生したものを題材にしています。
そして、どんなヒヤリハットがあったのか、対策は何が考えられるのかを意見を出してもらうというものです。

動画を見ていて感じるのは、やはり芸人さんは話したり、説明したりするのが上手いなと思います。
建設業などは専門外なはずなのに、とても分かりやすく説明されています。

何より感じたことは、全体的な雰囲気のよさでした。
私も研修をするのですが、どうしても一方的な話になりがちです。問いかけをしても、シーンとしていることも少なくありません。何となく気まずさを感じる時間です。

人前で話す立場になって感じたことは、無反応はきついということでした。

一方、話している時に何かしらのリアクションがあったりすると、非常にやりやすく、話も乗ってこようものです。

こういった点から動画を見てみると、芸人さんはすごいなと思いました。

私は、「松本人志の放送室」が好きでずっと聞いていたのですが、こんな趣旨のことをされていたのを記憶しています。

「M-1などのお笑いは、舞台に立つ芸人の個人プレーなのは間違いないが、お客さんを含めた会場全体のチームプレーでもある。」

どんなに面白いネタをしていも、客が「絶対笑うもんか」と身構えていたら、滑った雰囲気になるわけです。
面白さの割合でいうと、ネタ7割、会場の雰囲気3割とか言われていたかな。

随分昔に聞いたので曖昧ですが、おうちクラブの動画を見ていると、ヒヤリハットの内容より、雰囲気とかに目が行きました。
芸人さん同士だから雰囲気もよく、その結果内容もすんなり理解しやすくなるのですね。

さて、動画ですが、基本的な内容です。
そのため、安全教育に使えるのではないでしょうか。

ただし、教育の進め方には工夫が必要です。
ただ動画を流すでは、テレビ番組を見ているのと大差ありません。見て終わりです。

動画はヒヤリハットのクイズになっています。
これを利用して、こんな教育の進め方をしてはいかがでしょうか。

教育の方法は、討議方式です。つまり話し合いをメインとします。
参加者は司会を1人とし、討議メンバーは1グループにつき4~5名とします。(6名になると話さない人が出てきます)

1.司会が動画の紹介をする。
2.動画の前編を流す。
3.前編終了後、司会者が動画の内容を確認する。
4.3分ほど動画の内容についてフリートークしてもらう。
5.中編を流す。
  問1が始まるので、問いがでたところで一時停止。
  3~5分討議してもらう。
6.討議を終え、答えを流す。
  動画を流しながら、あっていたかなどを話し合ってもらいます。
7.残りの問も同様とする。
  中編が終われば、後編も同様とする。
8.全ての動画が終了したら、10分ほど自身のヒヤリハットについて討議。

これで1時間くらいになるのではないでしょうか?

ポイントは、動画の中と同じ雰囲気を作り、話をしてもらうことです。

ツールとしては、 「建設現場の事故防止等のためのヒヤリ・ハット事例等の共有について」にある資料を使うとよいでしょう。

さらに、一歩踏み入れるならば、参加者1人にヒヤリハットを上げてもらい、状況をホワイトボードに描く。
その内容を討議するのもよいですね。

今回、公開された動画も使い方1つで安全教育のツールになります。
せっかく無料で見られるものですから、有効活用したいものですね。

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