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「『いってきます』といった人は『ただいま』と言う義務がある。労働安全コンサルタント角田淳による、安全衛生で使えるアイデアや教育ツールのご紹介

安全衛生教育と有資格作業2 「就業制限のある業務」

      2017/05/04

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建設業や工場では、非常に危険を伴う業務があります。
それらの業務に就く労働者は、特別教育を受けなければならないのですが、大きな災害のおそれがある業務については、資格者以外の就業を制限しているものもあります。

特別教育と有資格の差は何か。
自動車の運転免許を考えてもらうと、分かりやすいかもしれません。
運転免許を得るためには、多くの人は、教習所に通い、学科と実技を身につけ、試験に合格しなくてはいけません。
一方、原付は学科試験を合格すれば、乗ることができます。

言うなれば、原付の運転は特別教育を受けなければならない業務。自動車の運転は就業制限のある業務といえますね。

さて安衛法第61条は、就業制限のある業務について、規定しています。

【安衛法】

(就業制限)
第61条
事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、
都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の
登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者
その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に
就かせてはならない。

2 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、
  当該業務を行なってはならない。

3 第1項の規定により当該業務につくことができる者は、
 当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を
 証する書面を携帯していなければならない。

4  職業能力開発促進法第24条第1項 (同法第27条の2第2項 に
  おいて準用する場合を含む。)の認定に係る職業訓練を受ける
  労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、
  前3項の規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。


クレーンの運転などの一部の業務は、特別教育ではなく、免許や技能講習修了など、資格が必要となります。

どのような業務が、就業制限があるのか?

それは、非常に危険を伴い、事故が起こった時に大きな被害をもたらすような危険な機械や業務内容です。
非常に危険な業務であるため、高度な技能を持つ技術者が当たるようにしているわけですね。

就業制限のある業務については、安衛令第20条にまとめられています。

【安衛令】

(就業制限に係る業務)
第20条
法第61条第1項の政令で定める業務は、次のとおりとする。

 1)発破の場合におけるせん孔、装てん、結線、点火並びに
  不発の装薬又は残薬の点検及び処理の業務

 2)制限荷重が5トン以上の揚貨装置の運転の業務

 3)ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務

 4)前号のボイラー又は第一種圧力容器(小型圧力容器を除く。)の溶接
 (自動溶接機による溶接、管(ボイラーにあつては、主蒸気管及び
  給水管を除く。)の周継手の溶接及び圧縮応力以外の応力を
  生じない部分の溶接を除く。)の業務

 5)ボイラー(小型ボイラー及び次に掲げるボイラーを除く。)
  又は第6条第17号の第一種圧力容器の整備の業務

  イ 胴の内径が750ミリメートル以下で、かつ、
    その長さが1300ミリメートル以下の蒸気ボイラー

  ロ 伝熱面積が3平方メートル以下の蒸気ボイラー

  ハ 伝熱面積が14平方メートル以下の温水ボイラー
 
  ニ 伝熱面積が30平方メートル以下の貫流ボイラー
   (気水分離器を有するものにあつては、
   当該気水分離器の内径が400ミリメートル以下で、
   かつ、その内容積が0.4四立方メートル以下のものに限る。)

 6)つり上げ荷重が5トン以上のクレーン(跨線テルハを除く。)の運転の業務

 7)つり上げ荷重が1トン以上の移動式クレーンの運転
 (道路交通法第2条第1項第1号 に規定する道路
 (以下この条において「道路」という。)上を走行させる
  運転を除く。)の業務

 8)つり上げ荷重が5トン以上のデリックの運転の業務

 9)潜水器を用い、かつ、空気圧縮機若しくは手押しポンプによる
  送気又はボンベからの給気を受けて、水中において行う業務

 10)可燃性ガス及び酸素を用いて行なう金属の溶接、溶断
  又は加熱の業務

 11)最大荷重(フォークリフトの構造及び材料に応じて
  基準荷重中心に負荷させることができる最大の荷重をいう。)が
  1トン以上のフオークリフトの運転(道路上を走行させる運転を
  除く。)の業務

 12)機体重量が3トン以上の別表第7第1号、第2号、第3号又は
  第6号に掲げる建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に
  自走することができるものの運転(道路上を走行させる運転を
  除く。)の業務

 13)最大荷重(ショベルローダー又はフォークローダーの構造及び
  材料に応じて負荷させることができる最大の荷重をいう。)が
  1トン以上のショベルローダー又はフォークローダーの運転
  (道路上を走行させる運転を除く。)の業務

 14)最大積載量が1トン以上の不整地運搬車の運転
 (道路上を走行させる運転を除く。)の業務

 15)作業床の高さが10メートル以上の高所作業車の運転
 (道路上を走行させる運転を除く。)の業務

 16)制限荷重が1トン以上の揚貨装置又はつり上げ荷重が
  1トン以上のクレーン、移動式クレーン若しくはデリックの
  玉掛けの業務


就業制限のある業務内容を見てみると、特別教育と同様に建設業関係が多いことに気づきます。
建設業は労働災害の約30%を占めているほど、事故が多いので、制限が多いんですね。

就業制限のある業務を見ると、大きな機械や特殊な内容が多いことに気づきます。
特別教育の内容よりも、より高度で慎重な作業が求められるということですね。

特別教育と就業制限の業務では、どれほどの差があるのか、一例を見てみましょう。
12)の機体重量が3トン以上の建設系車両機械の操作運転について比較していきます。

車両系建設機械の1つに、ユンボなどのショベルカーがあります。名称としては、バックホーなどとも言います。
この機械は、地面を掘るなどの掘削作業に使用します。
特別教育を受ければ使用可能な3トン未満のものは、小型なので街中など小規模な工事で活躍します。
しかしダムや河川工事など多量の土を掘り返す作業で、ちまちまやってやれません。一度に大量の土砂を掘らなければなりませんので、3トン以上の機体を使うわけです。

単純に能力比較します。ショベルカーはバケット、つまり土を掘って溜める部分の容量の大きさが能力として表わされます。
とあるメーカーのショベルで、車体重量が2.7トンの能力は0.08m3。5.3トンの能力は0.22m3とのことです。一度に掘削する量が、約3倍ですね。

容量ではピンと来ないかもしれませんので、仮に土砂1m3が1.7トンとするとわかりやすいかもしれません。
(比重は条件によるのは承知しています。1.7トン/m3は、密度や水分量など関係なく、ググって拾ってきた数字です。)
2.7トンの機体は1.7トン×0.08m3=0.136トン。一度に約140kgを持ちあげられます。これでもかなり大きいですね。

一方5.3tの機体は、1.7トン×0.22m3=0.374トン。つまり一度に約370kg運べるわけです。これだけの量の土砂が行き交うわけですから、少し間違うと大事故になるのは想像できますね。

ちなみに機体重量が20トン近くになると、バケット容量は0.8m3。土砂の重量は1.36トンにもなります。当然車体も大きいわけですから、高い操作能力が必要ですし、周囲への注意も重要になりますね。

長くなりましたが、建設系車両機械のように、就業制限のある業務は、多大な技能と危険があるわけです。

それでは、各業務について、少し詳しく見ていきます。

1)発破作業
  言うまでもなく、ダイナマイト等を扱う全ての業務です。岩石の採掘などですね。
  爆発物なのですから、特別注意が必要な作業だと分かります。

2)制限荷重が5トン以上の揚貨装置の運転
  揚貨装置というのは、コンテナなどを積む船舶に取り付けられたクレーンまたはデリックです。港湾に接岸して、陸と船との間で荷をやりとりする作業ですね。
  工場などで使うクレーン作業とは、また違った専門性を要しているのです。
  このように就業制限のある業務には、特別教育の制限を超えて使用するといったものが多々あります。

3)~5)はボイラー、第一種圧力容器に関してです。

3)ボイラーの取り扱い業務。
 小型ボイラーは特別教育を受けると扱えます。ボイラーには伝熱面積や容積などの要件が事細かに定められていて、資格も特級1級2級と分かれています。取り扱いに関しては、どの資格でも扱えます。
ボイラーは熱を蓄積しているわけですから、取り扱いを間違えると爆発するので、慎重な取り扱いが必要になるわけですね。

4)ボイラー、第一種圧力容器の溶接
 溶接の免許には、特別普通の2種類があります。溶接する箇所の板厚が25mm以上の場合は、特別免許が必要になります。ボイラーの溶接に不備があると、大事故につながりかねないので、専門的な溶接の技能が必要とされます。

5)ボイラー、第一種圧力容器の整備  ボイラーなどに不備があれば、事故につながりかねません。そのため整備にも専門性が必要とされます。
 
6)つり上げ荷重5トン以上のクレーンの操作
  クレーン作業のことです。特別教育では5トン未満まで運転可でしたが、5t以上の場合は、免許が必要になります。
  このクレーンは工場やビル建設などで使用する、固定式のものです。工場内では、荷を移動させるために天井クレーンなどがありますが、この使用には特別教育又は免許が必要になります。
  非常に重いものをつり上げるのですから、高い技能が必要になるわけですね。

7)つり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの操作
  移動式クレーンは、タイヤやクローラ(キャタピラ)が付いたクレーンで、移動することができます。建設業の工事現場では、移動式クレーンが必須と言っても過言ではないでしょう。
  移動式クレーンには、様々な種類がありますが、つり上げ荷重が1トン以上には特別講習又は免許が必要になります。
  1トン未満は特別教育を受けていれば、就業可能です。
  私の業種でも、移動式クレーンを使うことが多いですが、クレーンオペレーターは非常に気を使っているのが分かります。

8)つり上げ荷重5トン以上のデリックの操作
  6)と同じです。

9)潜水作業
 潜水業務は、酸素ボンベを着けて水中で作業を行います。どれほど危険を伴った作業かは、容易に想像ができると思います。
ちなみに酸素供給のバルブ開閉は、潜水士の生命を左右するわけですから、特別教育を受けたものでないと業務につくことができません。

10)ガス溶接
主にアセチレンガスを使って溶接する業務です。
可燃性のガスなので、一歩取り扱いを間違えれば、大爆発を起こしかねません。慎重な取り扱いが求められますね。

11)最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転
 これ以降の項目は、特別教育の制限以上の業務です。
 フォークリフトは1t以上のものを積載運搬するには、資格が必要になります。
 
12)車体重量3トン以上の建設系建設機械の運転操作
 工事現場などで使用する大型の重機の取り扱いです。大型のショベルカーなどの掘削機や基礎工事、解体用の機械です。大型機械を使用すると、それだけ危険も大きくなりますね。
 
13)1トン以上のショベルローダー又はフォークローダーの運転
 11)のフォークリフトと同様の積載運搬業務です。

 14)最大積載量が1トン以上の不整地運搬車の運転
 これも11)と同様です。不整地運搬車は、建設現場などで、土砂や岩石などを運んだりするのに使います。建設現場なので、地面が土など一般車両では走りづらい場所での運搬に活躍します。

 15)作業床の高さが10メートル以上の高所作業車の運転
  10未満の運転は特別教育です。高い場所で作業するのですから、墜落する危険も大きくなりますね。

 16)制限荷重が1トン以上玉掛けの業務
  玉掛けというものは、クレーン等で荷を吊るときにワイヤーなどで荷を固定する作業です。玉掛けが不適切ですと、つり上げ作業中に荷が落下して、大事故になります。
  1トン未満は特別教育ですが、より重い荷をつるには、高い技能が必要になります。

以上、就業制限のある危険業務です。

これらの業務を行うためには、免許などの資格が必要になります。

それぞれどのような資格必要かは、安衛則第41条に規定されています。

【安衛則】

 第5章 就業制限
(就業制限についての資格)
第41条
法第61条第1項に規定する業務につくことができる者は、別表第3の上欄に
掲げる業務の区分に応じて、それぞれ、同表の下欄に掲げる者とする。

 

別表3

○令第21条第1号の業務
(発破業務)

 (資格)
 1)発破技士免許を受けた者

 2)火薬類取締法第31条の火薬類取扱保安責任者免許状を有する者

 3)鉱山保安法施行規則附則第2条の規定による廃止前の
  保安技術職員国家試験規則(昭和二十五年通商産業省令第72号。
  以下「旧保安技術職員国家試験規則」という。)による
  甲種上級保安技術職員試験、乙種上級保安技術職員試験
  若しくは丁種上級保安技術職員試験、甲種発破係員試験
  若しくは乙種発破係員試験、甲種坑外保安係員試験
  若しくは丁種坑外保安係員試験又は甲種坑内保安係員試験、
  乙種坑内保安係員試験若しくは丁種坑内保安係員試験に合格した者


○令第二十条第二号の業務
 (制限荷重が5トン以上の揚貨装置の運転の業務)

 (資格)
  揚貨装置運転士免許を受けた者

○令第20条第3号の業務のうち次の項に掲げる業務以外の業務
 (小型ボイラーを除くボイラーの取り扱い) 

 (資格)
  1)特級ボイラー技士免許、一級ボイラー技士免許
   又は二級ボイラー技士免許を受けた者


○令第20条第3号の業務のうち令第20条第5号イからニまでに
 掲げるボイラーの取扱いの業務
 (小型ボイラーと一定規模以上のものを除くボイラー
  又は第一種圧力容器の取り扱い)

 (資格)
  イ 特級ボイラー技士免許、一級ボイラー技士免許又は
    二級ボイラー技士免許を受けた者
 
  二 ボイラー取扱技能講習を修了した者


○令第20条第4号の業務のうち次の項に掲げる業務以外の業務
 (ボイラー又は第一種圧力容器の溶接)

 (資格)
  特別ボイラー溶接技士免許を受けた者


○令第20条第4号の業務のうち溶接部の厚さが25ミリメートル以下の場合
 又は管台、フランジ等を取り付ける場合における溶接の業務

 (資格)
  特別ボイラー溶接士免許又は普通ボイラー溶接士免許を受けた者


○令第20条第5号の業務
 (ボイラー又は第一種圧力容器の整備)

 (資格)
  ボイラー整備士免許を受けた者


○令第20条第6号の業務のうち次の項に掲げる業務以外の業務
 (跨線テルハを除く、つり上げ荷重5t以上のクレーン)

 (資格)
  クレーン・デリック運転士免許を受けた者


○令第20条第6号の業務のうち床上で運転し、かつ、当該運転を
 する者が荷の移動とともに移動する方式のクレーンの運転の業務
 (床上操作で、つり上げ荷重5t以上のクレーン)

 (資格)
  1)クレーン・デリック運転士免許を受けた者

  2)床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者


○令第20条第7号の業務のうち次の項に掲げる業務以外の業務
 (つり上げ荷重5t以上の移動式クレーンの運転)

 (資格)
  移動式クレーン運転士免許を受けた者


○令第20条第7号の業務のうちつり上げ荷重が5トン未満の
 移動式クレーンの運転の業務
 (つり上げ荷重1トン以上、5t未満の移動式クレーン)

 (資格)
  1)移動式クレーン運転士免許を受けた者

  2)小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者


○令第20条第8号の業務
 (つり上げ荷重5t以上のデリック

 (資格)
  クレーン・デリック運転士免許を受けた者


○令第二十条第九号の業務
 (潜水業務)

 (資格)
  潜水士免許を受けた者


○令第20条第10号の業務
 (ガス溶接)

 (資格)
 1)ガス溶接作業主任者免許を受けた者
 2)ガス溶接技能講習を修了した者
 3)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第11号の業務
 (車体重量1t以上のフォークリフトの運転)

 (資格)
  1)フォークリフト運転技能講習を修了した者

  2)職業能力開発促進法第27条第1項の準則訓練である
   普通職業訓練のうち職業能力開発促進法施行規則別表第2の
   訓練科の欄に定める揚重運搬機械運転系港湾荷役科の訓練
  (通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者で、
   フォークリフトについての訓練を受けた者

  3)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第12項の業務のうち令別表第7第1号又は第2号に
 掲げる建設機械の運転の業務
 (整地・運搬・積込み及び掘削用で車体重量3t以上の
  車両系建設機械の運転)

 (資格)
  1)車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)
   運転技能講習を修了した者

  2)建設業法施行令第27条の3に規定する建設機械施工技術検定に
   合格した者(厚生労働大臣が定める者を除く。)

  3)職業能力開発促進法第27条第1項の準規訓練である
   普通職業訓練のうち職業能力開発促進法施行規則別表第4の
   訓練科の欄に掲げる建設機械運転科の訓練
  (通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者

  4)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第12号の業務のうち令別表第7第3号に掲げる
 建設機械の運転の業務
 (基礎工事用で車体重量3t以上の車両系建設機械の運転)

 (資格)
  1)車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了した者

  2)建設業法施行令第27条の3に規定する建設機械施工技術検定に
   合格した者(厚生労働大臣が定める者を除く。)

  3)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第12号の業務のうち令別表第7第6号1に掲げる
 建設機械の運転の業務
 (解体用で車体重量3t以上のブレーカーの運転)

 (資格)
  1)車両系建設機械(解体用)運転技能講習を修了した者

  2)建設業法施行令第27条の3に規定する建設機械施工技術検定に
   合格した者(厚生労働大臣が定める者を除く。)

  3)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第12号の業務のうち令別表第7第6号2に掲げる
 建設機械の運転の業務
 (解体用で車体重量3t以上のブレーカー以外の車両系建設機械の運転)

 (資格)
  1)車両系建設機械(解体用)運転技能講習(平成25年7月1日以後に
   開始されたものに限る。)を修了した者

  2)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第13号の業務
 (車体重量1トン以上のショベルローダー又はフォークローダーの運転)

 (資格)
  1)ショベルローダー等運転技能講習を修了した者

  2)職業能力開発促進法第27条第1項の準則訓練である
   普通職業訓練のうち職業能力開発促進法施行規則別表第2の
   訓練科の欄に定める揚重運搬機械運転系港湾荷役科の訓練
   (通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者で、
   ショベルローダー等についての訓練を受けたもの

  3)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第14号の業務
 (車体重量1トン以上の布施市運搬車の運転)

 (資格)
  1)不整地運搬車運転技能講習を修了した者

  2)建設業法施行令第27条の3に規定する建設機械施工技術検定に
   合格した者(厚生労働大臣が定める者を除く。)

  3)その他厚生労働大臣が定める者


○令第20条第15号の業務
 (作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転)

 (資格)
  1)高所作業車運転技能講習を修了した者

  2)その他厚生労働大臣が定める者

○令第20条第16号の業務
 (吊り上げ荷重1トン以上の玉掛け)

 (資格)
  1)玉掛け技能講習を修了した者

  2)職業能力開発促進法第27条第1項の準則訓練である
   普通職業訓練のうち職業能力開発促進法施行規則別表第4の
   訓練科の欄に掲げる玉掛け科の訓練
  (通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者

  3)その他厚生労働大臣が定める者


令第○○条では、業務内容がわからないため、()で補足しています。薄地の部分は、補足なので、本文にはありません。

各資格要件の職業訓練を受けたものも就業できるとありますが、 こちらは、安衛則第42条で規定されています。

  (職業訓練の特例)
第42条
事業者は、職業能力開発促進法第24第1項の認定に係る職業訓練を
受ける労働者(以下「訓練生」という。)に技能を修得させるため
令第20条第2号、第3号、第5号から第8号まで又は第11号から
第16号までに掲げる業務に就かせる必要がある場合において、
次の措置を講じたときは、法第61条第1項の規定にかかわらず、
職業訓練開始後6月(訓練期間が6月の訓練科に係る訓練生で、
令第20条第2号、第3号又は第5号から第8号までに掲げる業務に
就かせるものにあつては5月、当該訓練科に係る訓練生で、
同条第11号から第16号までに掲げる業務に就かせるものにあつては3月)を
経過した後は、訓練生を当該業務に就かせることができる。

  1)訓練生が当該業務に従事する間、訓練生に対し、当該業務に
   関する危険又は健康障害を防止するため必要な事項を
   職業訓練指導員に指示させること。

  2)訓練生に対し、当該業務に関し必要な安全又は衛生に
   関する事項について、あらかじめ教育を行なうこと。

2 事業者は、訓練生に技能を修得させるため令第20条第10号に
  掲げる業務につかせる必要がある場合において、前項の措置を
  講じたときは、法第61条第一項の規定にかかわらず、
  職業訓練開始後直ちに訓練生を当該業務につかせることができる。

3 前2項の場合における当該訓練生については、
  法第61条第2項の規定は、適用しない。


資格には、ボイラーのように試験を合格して取得する免許と、技能講習を受講して取得する技能講習修了資格があります。
これらの資格は、作業主任者という現場での指導者になるためにも必要です。

いずれにしても、十分な知識と技能習得のために、投資が必要です。
事業者にとっては、特別教育と同様に、大きな負担になるわけです。
個人で資格を取得することもできますが、その場合でも多大な費用がかかります。

操作だけならば、現場で教えてもらえれば、できるようになるでしょう。
しかし、安全上注意すべきポイントなどがわからないため、危険な操作をやってしまい、事故になることもあります。

事故の事例を見ていると、無資格で業務にあたり、事故が起こったというものが、非常に目につきます。
事故事例は、氷山の一角。実際の無資格での業務は多いはずです。

当然のことながら、事故が起こると、警察はもとより労働基準監督署の捜査があります。
無資格で業務に当たらせている場合、事業者は処罰対象になります。
安衛法違反は、両罰規定です。つまり事故を起こした本人のみならず、事業者も処罰されます。

事故は行政処分に留まりません。仮に死傷事故となった場合の損害賠償は莫大なものになります。

費用がかかるからといって、無資格で業務を行うことは、結果的に多大な対価を払わなければなりません。

業務に従事する本人とっても、事故で死傷事故を起こせば、本人が受ける被害も大きいですが、家族に対しても大きな悲しみになります。家族のもとへ帰れなくなるわけですから。
さらに事故を同僚を巻き込んでしまうと、悲しむ家族は増えます。

危険な作業には責任を伴います。安衛法では、事業者の責務としていますので、事業者が安全に業務を遂行させるのは、必須です。同時に、業務を行う人自身も、自分と一緒に作業を行う同僚に対して責任があるのです。

それとご家族で就業制限のある仕事をされている方がいらしたら、その方は危険だけど、とても高度な仕事をしているのだと、ぜひ労ってあげてください。実はものすごくかっこいい仕事をしているのですよ。
そのねぎらいは、明日、安全に仕事を終えて帰ってくる活力になるはず!

まとめ。
【安衛法】

(就業制限)
第61条
危険な作業な作業は、免許や技能講習を終了しないとつけません。


【安衛令】

(就業制限に係る業務)
第20条
就業制限のある業務をまとめています。


【安衛則】

(就業制限)
第41条
就業制限のある業務を行うのに必要な資格をまとめています。一覧は別表3に。
(職業訓練の特例)
第42条
就業制限のある業務は、特例で職業訓練を受けることで就くことができます。
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